【ドラフト2020】スポーツ紙より早い!直前大予想
いよいよ本日に迫った2020年ドラフト会議。夜通し考えた予想をここに記しておく(10/26 16:20更新)
全体的な傾向
大学社会人に即戦力投手が多く、粒ぞろいな年。「入札確定」のSランク投手は早大・早川隆久のみだが、AランクBランクには名投手がひしめき、早川への一極集中は実は起こらないのではと予想。
一方で野手は不作気味で、Bランク(2~3位指名レベル)まで広げても7、8人しかいない情勢。ここから各球団とも「早めに野手を獲って、後から即戦力投手」という流れになるのではないかと予想する。
またコロナの影響で「甲子園のスター」が不在。高校生は純粋なポテンシャル勝負となり、各球団の眼が問われる。
大予想!球団ごとの入札・外れ1位
●ヤクルト
入札:早川隆久(早大)
外れ:木沢尚文(慶大)→平内龍太(亜大)
近年は競合覚悟での大物を指名する傾向があり、今年は神宮のスター・早川で間違いないだろう(追記:早川入札を公表)
また大卒投手を上位指名する伝統があり、特に粒揃いの今年は、外れや2位3位までオール大卒投手の可能性もある。外れの筆頭は慶大の木沢で、伊東編成部長の「早川と2人獲れないかなあ」という言葉がそれを象徴している。他には大道温貴(八戸学院大)、森博人(日体大)なども候補にあがるか。
●オリックス
入札:佐藤輝明(近大)
外れ:来田涼斗(明石商業高)→中森俊介(明石商業高)
すでに佐藤入札を公表済。チーム事情を考えれば、中軸を担える即戦力野手の補強は急務だ。三塁もウィークポイントだが、同じくらい不足しているのが打てる外野手。俊足堅守型は多いものの打力に乏しく、Tー岡田と吉田正尚が両翼でスタメン出場しているような惨状だ。
ウェーバー順が早いため即戦力投手は2順目でも確保できること、そして近年高卒の1位指名が続いていることを考えると、来田の指名は十分にありえる。外野手最年少の西浦とは3学年離れており、チーム構成的にも追い風ではなかろうか。
それも外した場合は同じ明石商業から中森を推したい。直近の課題解決にはならないが、高卒の大器を育成することに定評のあるオリックスにはピッタリの逸材だ。
●広島
入札:栗林良吏(トヨタ自動車)
外れ:――――
例年入札を公表しがちな広島だが、今年は態度を保留している。察するに「即戦力投手を確実に1本釣りする」ため、後出しじゃんけんに徹するつもりなのではないだろうか。
現時点での筆頭は栗林だろう。実力は申し分ないものの早川佐藤に比べると「まとまりすぎている」感は否めない。しかし先発中継ぎ共に駒不足のカープからすれば、一番計算のたつ栗林が最善。だんまり作戦は成功するか。
●日本ハム
入札:高橋大海(苫小牧駒大)
外れ:――――
広島とは対照的に「1本釣り予告」をしたのが日本ハム。菅野智之や大谷翔平など場をひっかき回す側だった日本ハムが「うちは地元のスターに行きます!まさか水を差す球団はありませんよね!?」と言わんばかりに先手を打ったのは、どこか寂しささえ覚える。
●DeNA
入札:牧 秀悟(中大)
外れ:元山飛優(東北福祉大)
TBSの番組でデータスタジアム社が牧の名を挙げていたらしいが、おおいに賛成である。石川雄洋がチームを離れ、飛雄馬、ロペス辺りにも退団の可能性がある以上、即戦力内野手は絶対に確保しておきたい。
最近は秘密主義ながら競合を避ける傾向にあり、くじ引き役の吉田顧問も「(競合は)ない方がありがたい」と発言したことから、今年も単独狙いが濃厚。牧を獲れればまさに作戦通りだろう。重複した場合も、まずは内野手の確保に動くか。
●楽天(10/26 16:20更新)
入札:入江大生(明大)
外れ:――――
早川か入江か──。執筆当初は早川と見ていたが、西武阪神が不透明な状況を「楽天側の視点」に立って見ると、より安全な入江で手堅くまとめるのではなかろうか。今年の先発陣は散々たる成績であり、自分の進退もかかりつつある石井GMが、冒険に出る可能性は低いと見た。
●阪神(10/26 16:20更新)
入札:牧 秀悟(中大)
外れ:五十幡亮太(中大)
執筆当初は佐藤入札で間違いない――と見ていたが、正直者の矢野監督が「楽しみにしてた方がおもろい」と含みのある発言をしていたので、何か仕掛けてくる可能性が高いと見た。
それとは別に「センター不在」という課題もある。今年近本が不調に陥った時に、代わりに守ったのが40代の福留孝介ではお話にならない。年齢分布で見ても20代前半の野手がほとんどいないため、大卒でセンターを守れる五十幡は抑えておきたいところだ。
●西武(10/26 16:20更新)
入札:早川隆久(早大)
外れ:来田涼斗(明石商業高)→森博人(日体大)
振れる選手は西武の風土にあっているから佐藤――と見ていたが、単純に早川と佐藤の”倍率”を比べると、西武目線では早川の方が低くなる。どちらも喉から手が出るほど欲しいが、であれば確率の高い方に行くのが筋というものだ。
外れは予想が難しい。ウェーバー順的にはそろそろ「投手は後で獲れる」とも言いづらく、現に鈴木昭汰(法政大)の名前もあがっている。しかしすぐに投手には行かず、一度は来田に行くのはどうだろう。オリックスと同じく外野の最年少(高木渉)から3学年離れているのもあるし、ポテンシャル型はいかにも西武の好むところだ。来田も外した場合は即戦力投手、でも遅くはあるまい。
●中日
入札:高橋宏斗(中京大中京)
外れ:――――
相思相愛で地元の有望株を指名するのが濃厚か。根尾、石川と野手のスター候補は育ちつつあるので、今年は投手で行っておきたい。
●ロッテ
入札:早川隆久(早大)
外れ:木沢尚文(慶大)→元謙太(中京大中京)
いちはやく早川1位を公表。その誠意は今年も結果に繋がるか。
外れ予想は難しいところだ。年齢分布的な穴は「22~23歳の投手」と「21歳未満の内野手」にあるので基本はその2つになると見る。ウェーバー順が遅いため、まずはAランクの即戦力投手確保に動き、それが叶わないと見るや高卒野手に移るのではないか。元は右の長距離砲で、安田の後を打てる可能性を秘めた選手だ。
●巨人
入札:佐藤輝明(近大)
外れ:鈴木昭汰(法政大)
「即戦力野手に入札、外れたら即戦力投手」という方針を打ち出している巨人。大塚副代表が相当なブラフ使いだという可能性を排除すれば、佐藤入札で間違いないだろう(追記:佐藤入札を公表)
ウェーバー順が遅いため外れは即戦力投手で間違いない。筆頭は木沢か入江になるが重複の可能性があることを考えると、ここは左の鈴木を挙げたい。田口麗斗や今村信貴がピリッとせず左の先発は枯渇気味なため、まさにチームの穴を埋めてくれる存在だろう。
●ソフトバンク
入札:佐藤輝明(近大)
外れ:山下舜平太(福岡大大濠)
「王会長の好み」という発言から見ても佐藤入札で間違いない。松田の後釜としてサードのレギュラーに定着してもらいたいところだ(追記:佐藤入札を公表)
外れは地元福岡の山下が最右翼か。去年一昨年と高卒投手の指名がなく、地元の逸材をじっくりと育てたいところだ。
まとめ
ドラフトは決して「良い選手順」で獲られるものではない。駆け引きの中で「希少な順」に獲るのがセオリーだ。来田涼太、元謙太あたりは直前報道では「上位」にとどまっているが、野手不作の今年は十分に1位の可能性もありえると見る。
年に一度のお祭り。どんな結果であれ、それが最善の運命と受け止めて、選手たちには輝いてほしいものだ。
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