【巨人】陽岱鋼は納得して干されるのか?

 8月10日、読売ジャイアンツは、陽岱鋼の出場登録を抹消した。怪我以外での抹消は初めてとのことだ。

 陽は今年、左翼or一塁のレギュラー候補と目されたものの、期待された対左投手の打率は1割代と低迷。33歳という年齢に3億円とも噂される年俸を考えれば、"不良債権"の烙印を押されかねないところまで来ている。
 が、同情の余地もないわけではない。彼はプロ入り後、ほとんど右翼、中堅を守ってきた。それに特段左投手に強いわけでもなく、2017年は左の方が3分ほど打率を落としている(対右.272 対左.242)。慣れ親しんだポジションで、左右関係なく起用すれば、復活の可能性は十分にあるはずだ。

 しかし今のジャイアンツにその枠はない。となれば打つ手はひとつ。トレードである。

 まずオススメしたいトレード先はオリックスだ。新外国人のジョーンズが守備のまずさを露呈したため、Tー岡田が左翼、吉田正尚が右翼を守っているが、ここまで守備を軽視したスタメンでは上位進出は難しいだろう。6番右翼あたりで陽岱鋼を固定できれば、守備の改善はもとより、野手の外国人枠を削減することも出来よう。
 交換相手だが神戸文也はどうだろうか。最速154kmとポテンシャルを秘めたリリーバーだが、今年は開幕戦で大炎上して以降、ほとんど出番を与えられていない。シーズン終盤に向けて、中継ぎを一枚増やしておくのは悪くない選択だと思う。

 次に勧めたいのが西武ライオンズである。昨年は秋山翔吾、金子侑司、木村文紀がレギュラーを守り通したものの、移籍や怪我などで、8月半ばには3名全員がスタメンから姿を消す事態となっている。柱と呼べる選手がいない今、陽岱鋼の加入はチームの建て直しに一役買うはずだ。
 交換相手だが、若手の外野手はどうだろう。西武の外野は粒ぞろいだが、殻を破るほどの選手はまだおらず、やや渋滞気味になっている。戸根千明の二刀流挑戦を後押しする意味では、同じような立場の川越誠司を獲得して、二人を競わせるのも一興かも知れない。

 陽はFA戦士であり、2021年末までの5年契約が残っている。契約にトレード拒否が盛り込まれているケースも多く、このような話は現実的ではないかも知れない。しかし個人的には、球団にはトレードを提案してもらいたいし、陽にもそれを受け入れてもらいたい。球団を問わず、輝ける場所で働くことが、選手にとって一番の幸せであるはずだからだ。
 ちなみに若干搦め手だが「交換相手を設けない」「来年度の年俸の一部を巨人が負担する」などの策もある。この辺りも含めて、是非ともご一考いただきたい。

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