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【広島】龍馬と8回と矢野小園【2023年への提言】

 どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は広島東洋カープ編。

2022年のまとめ

 打率こそリーグ1位だったものの、本塁打とOPSはリーグ4位、盗塁は成功数も成功率も最下位と、長打にも小技にも乏しかった。
 投手陣は先発が安定していたものの、ホールド数がリーグ最下位、逆に救援投手の敗戦数がリーグ最多と、ブルペンに不安が残った。

提言①:西川龍馬の一塁プランを

 新井新監督は坂倉将吾の捕手最転向を明言している。捕手先発時の方が打撃成績が格段に良い(22年は捕手だとOPS.977、三塁だと同.751)ので、個人的にはその決断を支持したい。
 空いた三塁には新たにデービッドソンを獲得したが、シーズン中ずっと野手2人を一軍に置けるかは気になるところだ。その時々の事情に合わせて先発1、中継2~3、野手1~2で回すのが妥当になると思うが、

 「マクブルームの調子が悪い」
 「デービッドソン以外に三塁の候補がいない」

 となった場合に、西川龍馬に一塁を守らせる選択肢があっても良いのでは?と思う。堂林翔太や松山隆平は代打に取っておきたいし、林晃汰が復活しているかどうかもわからない。であれば西川を一塁に回し、外野に若手を入れるプランもアリだと思う。

(中)△野間峻祥
(二) 菊地涼介
(一)△西川龍馬
(三) デービッドソン
(捕)△坂倉将吾
(右)△秋山翔吾
(左) 末包昇大 or 中村健人
(遊)△小園海斗
(投) ーーーー

 目先の事を考えるなら堂林や末包をそのまま一塁で使う方が良いとは思うが、外野3ポジションがほぼ確定になっている現状を少し崩し、若い外野手たちにモチベーションを与えるのも大事なことではなかろうか。

提言②:8回の男には新戦力を

 22年新加入のターリー、アンダーソンはともに一定の成績を残し、契約延長が確定した。アンダーソンについては終盤リリーフに回す案もあったようで、来季は左右の助っ人がブルペンを支える事になるかも知れない。
 ただこの2名についても、あるいは森浦大輔や矢崎拓也やケムナ誠についても、まだ絶対的なセットアッパーと呼べるには至っていない。彼らを6~7回、あるいはビハインドの場面で使い分け、8回には"栗林相当"の新セットアッパーが固定できると、いよいよ優勝の2文字が見えてくる

 個人的には、もし楽天がブセニッツを手放すならアタックしてみても良いと思う。今季は必ずしも勝ちパターンではなかったが、34試合で防御率2.27 / WHIP1.01は充分な数字だ。NPB歴も長いので、その豊富な経験を若いリリーバーに還元して欲しい。また、楽天が契約延長する場合、アンダーソンとのトレードを打診するのもアリだと思う。楽天はどちらかと言えば先発型の外国人を探しており、両睨みが出来るアンダーソンは需要にマッチするのではないか。

 もちろん単純に新外国人を連れてきても良い。フランスアの分の枠が空いたので、2億円規模のリリーバーを連れて来れると嬉しい。

提言③:菊地涼介の後釜を

 10年連続ゴールデングラブを獲得し、歴史に名を残した菊地涼介。今季のUZRもしっかりプラスを記録し、健在ぶりを見せつけてくれたが、元気なうちに後継者の目処を立てておかねばならない。

 個人的には「二塁-小園 & 遊撃-矢野雅哉」を推したい。矢野は菊地と同様、守備で銭を稼げる選手で、今季は少ない出場機会にも関わらずWARプラスを記録した。また小園は遊撃守備に不安がある一方、オールスターや侍JAPANで急造二塁手として良い動きを見せていた。リードオフマンとしての小園と、抜けた守備力を持つ矢野を共存させるには、この案が一番バランスが良いと思う。
 もちろん、いきなり切り替える訳にはいかない。基本的にはセカンド菊地ショート小園を続行しつつ、大差がついた試合で菊地を"早上がり"にするなど、段階的な移行が望ましい。

まとめ

 秋山翔吾の獲得、長野久義のリリース、野間西川の残留に外国人組の契約延長と、今秋は大きな手を着実に実らせている。貧乏球団と言われたのも今は昔、やり手の鈴木本部長を中心に、活きた金の使い方をしている印象がある。
 チーム力的には、来季は優勝戦線に入っていく千載一遇のチャンス。年俸のリミッターを解除して、②であと2~3億積めると、その可能性はかなり高くなる。攻めの一手を期待したい。

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