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【少年野球】指導者がベンチで自チームの子をヤジる理由・・・その驚きの真相
前回の記事「今日、目の前で本当に起こった事。」で、70代ぐらいの幹部2人が、試合を見ながらベンチでひたすら自チームの子どもたちをサゲていたという記事を書いた。それについて補足したい。
この2人に限らず、ベンチで監督やコーチが自チームの子どもに対してぼやいたりヤジったりするのは日常茶飯事だ。
「あー・・・なんでそんな球振っちゃうんだよ」
「あいつ、サイン見てないな-・・・」
「一歩目が遅いんだよな-・・・」
「なんで前にでちゃうんだよ。ほーら頭を越された・・・」
実はこのぼやきは「思わず出てしまった場合」と「意図的に言っている場合」がある。
思わず独り言が出てしまうことは誰にでもある。年をとるにつれてその傾向が強くなるのは、科学的にと言うよりは自分の祖父母などを思い出してもらえれば実感として分かるだろう。
子どもに悪影響のある独り言がやめられないご老人は、離れたところで思う存分ぼやいていただくのが一番良い。「長い間お疲れ様でした」と敬意を持ってベンチから送り出してあげたい。
一方で「意図的に言っている場合」とはどんな場合か。
なんと彼らは「周囲に聞かせている」のである。自分のぼやきによって優位性を誇示したり、保身したりしているのだ。
前回記事の70代幹部2人は若い監督に聞かせていた。自分たちの方が見る目があり、かつて監督だった自分の方が優秀であると。
そして若い監督もまた隣のスコアラーにぼやいていた。スコアラー、コーチ、自分を見張っている背後の幹部、そしてボールボーイやベンチの子たち、時には保護者や相手チームにまで聞かせるために。
「自分は今起きた失敗の原因を理解している。だから私は有能であり、失敗の責任は私にはない」と。
100歩譲って、指導者たちのぼやきが子どもたちにとって学びになることもあるだろう。監督のぼやきを横で聞きながら、何が失敗の原因か理解して自分のプレイに活かせる子もいるかもしれない。
しかし、本人に向かって直接言うのは「注意」だが、本人には聞こえない声で言うのは「悪口」であり「陰口」だ。
「悪口」や「陰口」を聞いて学んだ子は、言われた子を見下すこともセットで記憶に残す。そして次は自分が言われるかもしれないという気持ちになる。そんな環境を大人がつくっておきながら、仲間意識を持てといったりするから絶望的だ。
ベンチの指導者は「本人に向かって」注意するのが鉄則だ。それを聞いて他の子も学ぶ。それが「教育」である。
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