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NPO法人トイロの学生インターンで学んだ1人思考の限界

約一年間、 NPO法人toiro commune designing様のもとで学生インターンとして活動しました山口です。この記事ではインターン活動の中で気づいた1人の思考の限界を書いていこうと思います。

そのアイディアは本当に最善策なのか?

 このインターンは実際に動いているプロジェクトに参加させていただく形式なので、自分自身で目標に達するための解決策を考え、実行していきます。こうした実践的な活動をしていく中で、私は「アイディアはすぐに実行に移さず、検討の段階を入れるべき」ということを学びました。もっと具体的に言うと、他の人のフィードバックをもらいながらそのアイディアが本当に最善策かどうか、他にもっといい方法がないかを検討する時間が必要ということです。

 私は思いついたアイディアがあると、自分一人の頭の中で検討した気になってすぐに行動に移していました。しかしこうしてできた検討が不十分な成果物には、「このアイディアは目標を達成できるものになっているのか」というアドバイスをミーティングでいただくことが多かったです。結局自分一人の頭の中でアイディアを検討したとしても、かなりの抜けが目立つということです。そればかりか、根本から間違っていても一人では気づくことができず、ミーティング後に完成しきった成果物を修正するという事態になり、時間と労力をかなり使ってしまうということも学びました。

 こういった数々の失敗から学んだことは、アイディアは自分の知識と経験の範囲内でしか生まれないということです。だからこそ様々な年代、異なる経験をしている人に、行動に移す前に相談したり、途中の段階でもこまめにフィードバックをもらうことがアイディアの質、目標への正確性を上げるために大事だと思います。社会人の方々にとってはこの検討の過程を経た成果物が最低水準であり、私も事後報告でフィードバックをもらうのではなく、相談を増やして存分に他の方の知識を借りていくようにしたいと感じました。今では報連相という言葉をとても大事にしていて、自分の方向性は間違っていないか、自分だけの狭い世界で物事を考えていないかなどを友人、上司、親などに逐一確認してもらうことを意識しています。

 ちなみに、自分一人でアイディアの枠を広げる方法としてベンチマークという手法も学びました。ベンチマークを簡単に説明すると、他人の成果物を参考にすることで自分の成果物を見直し、改善していこうというものです。これもものすごく大事で、ベンチマークを意識することでネット上などの他人の知識、アイディアを借りることができ、成果物の完成度がグンと上がったこともありました。

 しかし、相反する考え方として「まずはやってみる」という考えもあります。この考えは「検討段階を長くしすぎるな!時代は速くなっているのだから、すぐに取り組まないと検討している段階で手遅れになるぞ!」というものです。検討が多いと手遅れになる、しかし検討しなければ方向性を間違え、終わった後にやり直しなんてことも起きます。この二つのさじ加減はどうすればいいのか?難しいところですが、私は「検討に時間をかけすぎない」ということを結論として持つようになりました。

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検討は短くこまめに

 検討にはタイミングがあると思っています。主なタイミングとしては「始める前」、そして「少しでも引っかかることがある時」です。このタイミングで他の方のフィードバックをいただくことで、ゴールまでの道筋が複数人のアイディアから作ることができ、進む方向を間違え始めたとしてもこまめに相談していれば途中で修正することができます。ここで大事になってくるのが先ほど私の結論として紹介した「検討に時間をかけすぎない」ということです。せっかく時間削減のために検討の回数を絞っているのに、ミーティング資料を作るなどしてしまうと意味がなくなってしまいます。聞きたいことを洗い出し、次にすることを共有する。そうして準備時間を出来るだけ削減し、追加で労力削減(テキストのやり取りだけでフィードバックをもらうなど)も出来れば、検討は時間も労力も使わずに完成度を上げる完璧な手段になります。

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 これらのことは自由にプロジェクトを進めることができるこのインターンだからこそ学べたことです。まだまだいい方法はあるかもしれませんし、自分が実践できているかと問われれば自信をもって答えられませんが、現時点での正解の取り組み方を自分の中にもてたというのは何よりの収穫だと思います。やはり自分で実際に体験してみるということは自分の知らない世界、自分の知らない面を引き出してくれると感じました。より良いアイディアを出せるように今後も様々な経験を積んでいきたいと思います。

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