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ブラックアウトのお気軽ライフハック

今東京では電力逼迫によるブラックアウトの警笛が鳴らされている。

ブラックアウトの先輩ともいえる道民としては心配な報道だ。



先日の東北の地震は復旧が早かったなと感じた。

揺れ具合で言えば胆振東部地震より震度は強かった。


東北の方々が経験によりしっかり様々な対応がされているからというのもあると思うが、

胆振東部地震でもブラックアウトがなければあんなに復旧に時間がかからなかったのではないだろうか。

電気が無いというのは、無くなってみて
「お前も電気か!」と影響の大きさに気付いた。



ブラックアウトが話題の今、我が家のブラックアウト経験談を備忘録を兼ねて書いてみたい。


夜中に地震が起きたので部屋の電気は消していた。

「怖かったねぇ」「びっくりしたねぇ」なんて夫と話しつつドキドキしながらベッドにいたら、

数10分後、音が消えた。

冷蔵庫だ。

気付いてなかった夫に「停電したぽい」と知らせる。

少し部屋を歩いてみると、

テレビの主電源の赤ランプ
テレビに繋いでるHDDの電源ランプ
脱衣所の給湯器のパネル

全部ついていなかった。


出来ることはないし、もう揺れはおさまったようなので一旦寝ることに。


翌朝は目覚ましが鳴る前に大分早く目が覚めた。


窓を開けて寝ていたけれど外が騒がしい。


家の近くにある大きな交差点の信号が止まり、警察の方が笛と手信号で誘導する音だった。


どうやら全ての電源が止まっているようだった。


幸い、水とガスは無事だった。




スマホで情報収集しつつ、会社の上司と連絡を取る。


地下鉄もJRも全て止まっているのでもちろん会社は休み。


我が家は会社が徒歩圏内なので代表で会社の様子を見にいくことになった。


身支度を簡単に整えて、お散歩がてら会社に向かう。



店は閉まっているか、開いていても真っ暗。

真っ暗な店内を覗くとまだ午前中なのに商品はほとんどなかった。

レジも動かないので電卓で対応しており、長蛇の列。

横目に見つつ会社に向かう。

後に知ったが、早い人は地震発声直後にコンビニに駆け込み買い物をしたらしい。

私たちはそんなこと全く思いつかなかった。笑


会社のビルは当たり前だがエレベーターが止まっている。

真っ暗な階段をスマホで照らして9階まで上った。

人なんかいないし、空調も止まってるので空気も重くて、昼間なのに肝試しみたいだった。



外は歩いている人、自転車の人がいつもより多かった。

皆、必要なものを求めて動き回っていたらしい。


私たちは夫婦だけなので気楽なもんだった。

がんばって食べさせてあげなくてはいけない守るべきものがいない。

ちょうど前日にスーパーで買い込みをしていたのでガスが生きていれば数日はもつ。


たまたま前日に買ったコストコのベーグルを半分に切ってフライパンで両面焼いて食べたり。

冷凍庫に入れてあったラムロール(マトンを丸く固めてスライスした焼き肉用のラム肉)を使ってカレーを作ったり。

この2つがやけに印象に残っている。
とてもおいしかった。



ちなみに冷凍庫の食材を使い切るため、ガレージでBBQしたり、カレーにした家庭が多かったらしい。



会社を見に行った帰りにスーパーを覗くと、ほとんどの棚は空なのに、おつまみは大量に残っていた。


水やお茶やジュースは売り切れているのに、お酒は大量に残っていた。


まぁそりゃそうか。と納得しつつ、つまみと酒を買い込んだ。

長蛇の列はもう終わった後だったようでお会計もすんなり終了した。


そういえば現金持たない主義の方がカードが切れず困ったという話があった。

もちろんATMも停電で動かない。

私もキャッシュレスを積極的に使いたい派だが、いざという時のために、家に多少の現金を置いておくのは必要だと思う。


食に関して話を戻すと、

朝昼は食事をしっかり食べて、夜は晩酌にすることにした。


我が家は出窓なのでそこがテーブル。

カーテンを開けて月明かりの中晩酌をした。

スマホで音楽をかけながら。



街中を歩くと人がたくさんいたのに陰鬱としていた。

いつまで続くかわからない不安が自分たちにもある。


そんな中で気持ちを消耗しないよう、いっそこの状況をふたりで楽しむことにした結果が月明かりの晩酌だった。


たくさん話していっぱい飲んで、酔ったら寝る。


電気が復旧するまで毎晩月明かりの晩酌を楽しんだ。


ちなみに夜はヘッドライトをつけて歩き回ってる人が結構いて、家から見てるとゾンビみたいだった。

世界の終わりもこう迎えたら楽しいかもしれない。

月明かりの晩酌は皆におすすめしたい。


先ほどスマホで音楽をかけながら、と触れたが

停電ではスマホの充電問題が深刻になる。


電波塔も停電で止まり、電波がほとんどなくなる。

するとスマホちゃんは電波を探そうと頑張って電池を消耗してしまうという

なんという、電気が無いことが電気を無くす悪い循環。


「そんな中で音楽に電池使ってる場合か」と思われるかもしれませんが、
我が家はスマホ充電問題がありませんでした。


簡易充電器も一応小さいのがあったけれど、我が家の強い味方はMacBook。


夫は比較的いつもPCを、しっかり充電しているタイプだったのだけれど、
MacBook1台でスマホ2台を何回もフル充電できるパワーがあった。


どうせ電波はないので基本電源を切っておき、1日数回だけ起動して情報を得る。

夜になると機内モードにして電波の事を考えないオーディオとして使用した。

結果我が家はスマホもMacBookも充電切れにならないまま電気復旧まで持ち堪えた。


小さいお子さんがいるおうちは「プリウス最強!」と言っていた。

電気効率がいいからハイパワーな充電器状態。

カーナビでDVDが観れるので子供の気晴らしに。

もちろんクーラーも普通に使える。

家庭用電源が挿せるので基本何でもできる。


ブラックアウト回復後、周りに聞いた停電で困ったこと。

・オール電化だったのでガスがなくて料理が一切できなかった。

・マンションによっては電気を使ったポンプで給水されていて断水した。

・トイレを自動で流れる設定にしていたけれど電気が無いと流れない。
トイレの裏の方にある手動ボタンを毎回頑張って押すハメに…

などなど



幸いあの時は夏だった。

クーラーも大分いらなくなってきた夏も終わりの時期だった。

窓を開けて寝れば寝ることができた。

しかし同じことが冬に起きたら…?と道民は戰慄する。


我が家は夫婦2人だけなので布団で過ごせばなんとかなるが、小さな子供がいる家庭だとそうはいかない。


何かが起きた(起こりそうな)時に、備えたり、どうすばいいかを考えておくのが大事だなと思う。


大した情報では無いですが、考える際の何かヒントになれば幸いです。

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