人魚さんができるまで~ピーマ制作レビュー~5.塗装・完成編
※この記事は未購入で全文お読み頂けます。
お疲れ様です。バライタです。
では、先週の続きです。
アメブロにて、2018年に作品の制作日誌を付けておりました、
「人魚のピーマ」の制作日誌をまとめていきます。
当時の写真と当時の文章に現在の目が肥えたであろう私のまとめ・反省・ツッコミを入れていきます。
みなさんの隠れた物作り精神が刺激できれば幸いです。
※コメント頭に 2021年/ と付いているものは、2021年の私が書き込んだものです。
あらすじ
布に造形、四苦八苦。
モデペに根性を期待するな。
前回、前々回の事故で胸パーツの受けが無くなっていた!
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ひび割れた。
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ジェッソより乾きが早いモデペ。
バライタです。
造形を抑えるならお早めに。
石粉粘土の上にモデリングキャストを塗ったんですが、ひび割れました。
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吸水性がある面ならどうか?!
と思ったんですが、ダメですね。
逆に吸水しちゃダメとか?
睫毛は良い感じです。
↓
銀色がわざとらしいので、ジェッソで塗りました。
少し、銀色が見えてそれも良いですね。
手と胸パーツにジェッソを塗りました。
アクリル系は乾きが早くて大好きです。
ようやく下半身の造形に入りました。
しかし、残念ながら展示の際には見えない部分です。
頭の蓋がサイズが違うんですよねぇ。
↓
削って調整しました。
少し歪ですが、いいんではないでしょうか。
さて、塗装します。
頭の蓋は造形なしです。
あとちょっとよー...
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2021年/
頭のサイズを気にしていますね。
頭というのは、髪の毛を貼ると厚みが出るので、
少し小さいぐらいが最終的には丁度良くなるのです。
当時は初髪貼りだったのでそこの匙加減が解っておらず、
不安感がありましたね。
今の、2021年の私から伝えたいことは、
「そこはこだわるな!見えるところのクオリティを上げよ!!」
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塗装!
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塗装!塗装!塗装!
バライタです!
ひたすら塗装しました。
↓
口はオープンマウスなので、口の中まで筆で塗装します。
手のヒレ
↓
手首の球体はまだ塗装してません。
胴体はこんな感じです。
↓
少し赤みというか、茶系が欲しいですね。
腕。
↓
写真で見ると、結構しっかり色が付いてますね。
一度組み立ててみて、全体の調子を見てみます。
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2021年/
人魚のピーマは、化粧用パフでアクリル絵の具やソフトパステルで塗装しています。
というか、他の作品の絵の具塗装は化粧用パフを使っていますね。
絵の具での塗装がものすごい苦手で、毎回ノリと勢いで塗装しています。
先日、蒼い人形展最終日に友人作家さんに「絵の具の塗装苦手なんすよね」って話をしたんですが、
帰宅してから気付いたんですが、私、エアブラシと塗装ブース持っていた・・・!
思いっきり、1作目の「経刻変化」で使ってるじゃないの!
使え使えぇ~!なぁにが、部屋の模様替えのときに「ちょっと邪魔だなぁ・・・」って部屋の隅に追いやってんのよ!
ということで、次回作品からとエアブラシと塗装ブースをフル活用ですね。
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ここからどうする?
バライタです。
下半身以外のパーツの塗装がほぼ完成です。
あとは質感をマットにするのかツヤっとさせるのか、ですね。
↓
とりあえず、表面保護のため、バーニッシュ塗ってます。
普段は素手で塗るんですが、今回凹凸が激しく、ちゃんと塗れないので筆を使いました。
久し振りに筆を使ったのでお手入れが大変...
顔です。
オープンマウスに見えないなぁ...
もうちょっと手を入れます。
魚類のようなヌメっと感が出て来ました。
良かった良かった。
腕これも良いですね。
前回出品したものよりも良い物が出来てきてます。
あとの詰めをどうするか...
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下半身の塗装に入りました。
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やっと下半身!
バライタです。
下半身の塗装に入りました!
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アクリル塗装が終わったので次はパステルです。
早く塗装が終わって、全部のパーツを
揃えて並べたいなぁ〜
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2021年/
人魚のピーマはね、眼が光るんですよ!
というお話を前回か前々回にもしたし、
この動画もお見せいたかと思いますが、
念のためもう一回ご覧下さいませ!
黒目部分がウラングラスでできているので、UVライトを当てると光るのです。
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干物にするんか?
バライタです。
最後の塗装(予定)が終わりました。
↓
下半身の両面を塗装して保護剤を塗りました。
これで塗装が全て完了です。
ただ、組み上げたときに全体のバランスを見て塗装をやり直します。
まだ終わってないんじゃーん!
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塗装後の仮組。
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ちょっとテンション上がるんですけど!!
バライタです。
仮組みでしました。
↓
良いじゃーん!
と自画自賛。
冗談抜きでいいじゃん!
ここまできたらフェイスブックで展示のお知らせでできるじゃん!!
間に合わなかったらどうしよう...と心配してましたが、もう大丈夫!
まだ髪貼りと関節の革貼りが残ってますけども。
塗装も規則性が薄い感じでいいですっ!
ちなみに、実際の展示はこんな感じでやります。
↓
展示スペースは恐らくギリギリ大丈夫かと。
最悪座らせれば大丈夫っ!
ちょっと、手首のあたりの塗装がさみしいかと。
関節部分だから遠慮していましたが、もう少し手を加えようかな?
いや、いいね!
去年のチチヌユーも良かったけどもこっちの方が遥かに良いよぉ!!
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2021年/
良いじゃん!!素敵じゃん!
この画像なんて、色調いじってる?って聞きたくなるぐらい素敵じゃん!
↓
恐らく、トリミング以外いじっていないですね。
ポストカードにしたいぐらい。
でも髪の毛ない・・・あぁ。
↑チチヌユー
チチヌユーも良いけど人魚のピーマも良いね!
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髪の毛用意したり、革を貼ったり。
バライタです。
これであーんしん!
↓
頭だけでなく、あらゆる受け部分に貼りました。
か、髪貼り、できるかしら...
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人形自体は完成したとの事。
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本体完成っ!本体完成!
バライタですっ!
人形完成しました!
あとは下に敷く板を作るだけ。
↓
本体の写真。
いやっ!良かった!フェイスブックにも初めて展示の情報出せたし、良いね!良いねぇ!
自分でイイね押したいっ!
知り合いは愛知県在住ばかりで、気軽に見に来てなんて言えないけど、見に来て!
新世代造形大賞2018
【展示会場】
大阪芸術大学スカイキャンパス (あべのハルカス24階)
入場無料
【開催期間】
2018年10月14日(日)~10月28日(日) 月曜休館
11:00~19:00 (入場18:30まで)
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全て完成!
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全て完成しました!
バライタです。
作品の下に敷く板も完成しました!
↓
当日まで伏せておきます。
あ、いや。大したものではないんですが。
仕上がったのはいいんですが、安全に運べるよう考えないと...
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そして搬入へ・・・。
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当日になって髪のワタを増やしました。
バライタです。
先にお話ししますと、受賞ならず、です。
↓
しかし、確実に前回よりもボリュームのあるものが作れました。
そこだけは良かったかな?と思いますが...なかなか。
今回は2名の審査員の方にお話を伺うことができました。
お二方が仰ったことは、展示の方法です。
寝かせて展示したんですが、高さがなく、目立たない状態になっていると言われました。
確かに...。
目線が合いにくいため、余計に目を引きにくいと。
独創的とも仰いましたが、私の中では「独創的」というのは本人の中だけで止まっていて、「世界観」として人にわかりやすく示されていない状態のことだと思っています。
ようは、「何かよくわからない状態」と...。
こりゃまずくないかい?
これはね、原因ぽいものが見えてますよ。
「完成」にばかり気を取られ、「世界観」を「まとめる・出力するための空間作り」まで到達していない。
今回の世界観の構築でいえば、「生物」として取り扱うのか、それとも「標本」として取り扱うのか。
今回は「生物」として扱いましたが、この作品は「標本」として取り扱う方が面白かったのでは?と思います。
「どんな場所で発見されたの?」、「どんな経緯で死亡したの?」「誰が作成した標本?」などなど、イメージ膨らみますね。
たまに昆虫標本作るのに、こういう時にキーワードとして「標本」が出てこない。
やんなっちゃうね。
近いうちに展示がありますので、今回の作品も展示方法を練り直してリベンジします。
タツコン2016に出品した「緑の女の子(経刻変化)」も練り直します。
展示当時、あの子は規定サイズの関係上、座らせて展示しました。
今回規定はありませんので、考えるようにやってみます。
新規でも作品作りますので、こりゃ忙しいですぞっ!
今回の抑えるべきポイントは、完成作品に関しては「世界観の構築と表現」、「展示サイズと方法」、「ポージング」の3点。
新規で作成する作品に関しては、「世界観の構築と表現」、「展示サイズと方法」、「配色・塗装」、「テクスチャ」、「ポージング」の5点。
実はここに「造形力」も入ってくるんですが、次の展示まで半年もないので、目に見えた形で「造形力」の向上は難しいだろうと思うのでとりあえず上記の5点に取り組みます。
来年は、「造形力向上年間」ですね。
来年は片桐先生のセミナーにも参加する予定ですし。
同時進行可能ならデッサンの教室も行きたいなぁ。
今さらっと調べたら中日文化センターでやってるじゃないですか。よし、自分の給料と相談だっ!
ちなみに今年は「読書年間」でした。これもまた昨年の新世代造形大賞2017で、自分のボキャブラリーのなさに気付いたので取り組んだ目標でした。
想像力を鍛えるために、本当はファンタジーもの重視で読んでいくつもりだったんですが、早い段階で哲学にハマったのがいけなかった...。
哲学は、沼ですねぇ...。
最後にこちらを。
ツイッターに流したものと同じです。
※ブログに貼っていた動画が抜き出せなかったので、代わりの動画を貼っておきます。例の人魚のピーマの目が光る動画です。
UVライトで目が光ります。
青い光がUVライトです。
展示後に撮りたかったんですが、お隣に人様の作品があるところで、作品の劣化を招くライトを使うのはまずいでしょ!と思って辞めました。
これは自宅で撮影したものです。
なので頭の蓋とか毛とかありません。
書き忘れるところだった。
展示はあべのハルカス24階、今月28日まで!
去年は確か1週間だったはず。今年は1週間長いよ!
ご高覧頂けますよう、よろしくお願い致します。
今回は受賞発表の後で交流会があったので審査員の方とお話ししやすくて良かった!
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2021年/
めちゃくちゃ大事なことを長文で書いている!
上記の長文を今でも意識しているポイントがあります。
それは、
「世界観演出の舞台と小道具の作成」
制作のイメージは、『可動フィギュア(球体関節人形)が乗ったビネット(小さいジオラマ)』をイメージしています。
作成する作品が増えるごとに舞台や小道具が増えていきます。
過去最多は恐らく白衣の少年ですね。
↓
造形強化年間!と掲げていますが、仕事の関係と、
デッサン教室には行けませんでした。
この時に、フルタイムで仕事していると、なかなか思うように動けないと感じました。
自分が思い描くように生きていきたいとも考えるようになったのはこの時期ですね。
考えが甘いかもしれませんが、思ってしまったものは仕方がない。
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おかえり、人魚のピーマ!
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大阪行って帰ってきてのバライタです。
お帰り人魚。
↓
来年、展示の予定がありますのでそこでマイナーチェンジしたいと思います。
今考えてる展示方法ならもう少し見栄えが良くなるかも。
全部ブログに逐一載せちゃうのは面白くないから展示前日まで伏せておきます。
展示開始で日誌を順次公開していきます。
...と言いながらできなかったことがあったなぁ...
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作品の名前の由来。
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2021年/
この数か月後に初教室展がありまして、そこにブラッシュアップした『人魚のピーマ』と、『経刻変化』と新作の子を展示しました。
寝かせた展示ではなく、立たせる(座っているけども)展示にしました。
人魚のピーマのコンセプトは、『人体実験によって生み出された人魚』なので、水槽をイメージした展示にしました。
一昨年から人魚のピーマの動画作品を作ろう!ということで文字コンテを書きました。
次は絵コンテにして、そのまた次は動画コンテにします。
2年たっちゃった・・・。
最後に、『人魚のピーマ』のタイトルの由来をご紹介致します。
ギリシャ語で、実験を『ピーラマ』というそうで、そこから付けました。
『実験』を翻訳機にかけて、読み上げを必死に私が聞き取ったら『ピーラマ』と聞こえたのです。
だから『人魚のピーマ』。
ギリシャ語の知識がある方からは「違うよー」なんて言われるかもしれませんが、
私にはそう聞こえたもん!ということでお開きにしたいと思います。
おっと!写真左の子!
この子は次回の制作日誌まとめの子ではないか!
ということで、次回は、『人形さんができるまで~トゥリホマの娘制作レビュー~1.初ビスク!いきなり型抜編』でお会いしましょう!
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました!
※ご購入後に読める範囲にはちょっとしたご挨拶と近況が書いてあるのみです。
※ご購入頂かなくても全文しっかり読めます。
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