what I want
届かないのに手を伸ばしてしまう
誰が決めた訳でもないのに
使命感に駆られている
捨てられないものばかり拾っては
借りモノの理想を掲げて
なりたい自分をすり替えては
誰かの背中を追いかけた
つかみかけた夢のカケラで
胸の隙間を取り繕った
追い求めることに取り憑かれた少女は
いつしか自分の名すら捨てました
回れ右した少年は振り返った先に
自分の色を見つけました
水を知らない盲目な少女に
少年は海を教えたかった
心を枯らした少年に
少女は花を咲かせたかった
自分は一人しかいないのに
零れてしまう程の感情と
入り交じった心情
日に日に焦がれていく想い
どんなに強く抱きしめても
両の腕じゃ足りなくて
いくつも落としてきたんだ
色の抜け落ちた記憶のフィルム
幼い頃抱いた夢も
今ではひとつも言えなくて
たったひとつ分かるのは
どれも叶えていないこと
戦ってすらないくせに
白旗振ることを考えて
限界を決めつけては
諦める理由を探した
取ってつけたような言い訳と
増えていく生傷
それでも手を伸ばす
分からないの?なんて訊かないで
出来ないの?なんて言わないで
使い方も知らないくせに
新しいものを欲しがった
使いこなせもしないのに
届かないものを欲した
持っているものにも気づかないで
無いものばかり数えた
自分の可能性を知らないで
隣の芝生を眺めていた
照らしてくれるのに
時に焼ように僕を蝕むんだ
生きる理由をくれるのに
時に現実を叩きつけるんだ
魅せてよ雨上がりの虹を
聴かせてよ未来の音を
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