映像化されて知り、ハマりました②
「舟を編む」 三浦しをん 光文社文庫
映画 「舟を編む」松田龍平さん主演
ドラマ 「舟を編む」池田エライザさん主演 現在NHKで放送中
本屋大賞受賞作品の映画化作品というので、テレビ放送で観たのがきっかけです。
原作本を先に読んでから映画化された作品を観ると、自分のイメージ通りでないキャストに違和感を覚える。上映時間の問題から話の内容を絞り込むため、設定変更される事にも違和感を覚えてしまいます。
自分の中では、先に映像化された作品を観て、原作本で楽しむのがお勧めです。
この作品は辞書を作るための膨大な作業と時間を地道に進んでいく「まじめ」君を主人公にしています。
辞書って、今は手軽に持ち運ぶ事ができる、電子辞書の時代でしょうか?
自分が子供の頃は、百科事典(全20巻以上で、母が何故か子供の学習の役に立つというセールストークに負けてローンで購入。昔は同じ事典が、よく図書館に置かれていた)や、国語辞典、漢和辞典を読んでいました。
辞書は調べたい項目から、次々に知りたい事が増えていき、どんどんそれを調べていける書物。国語辞典で答えが調べられなければ、百科事典へ向えば、子供の知りたい事は、だいたいわかったように思います。
という訳で辞書には大変お世話になったと思います。
しかしこれらの辞書を作るための作業については無知でした。
金田一◯助さんという著名な学者さんの名前が、多数の辞書に書かれていて、その息子さんがテレビ出演して「名前を貸していただけで、実際の所、父が全ての辞書作りに加わっていたのではない」と話したのに呆れた事。
漢文の先生が授業で使用する漢和辞典を指定され、その辞典について、出版社の辞書に対する姿勢について何度も解説されていた事の記憶しかない。
当時は辞書を作る出版社の姿勢で内容が変わっている事を検証するほど真面目な生徒ではなかったという事でしょう。
「舟を編む」を読んで、先生が熱弁を振るっておられた出版社の対応が辞書作りに与える影響を初めて知りました。
「舟を編む」では、辞書「大渡海」が完成するまでの長い年月を、個性的な主人公「馬締」君を中心に、登場人物がユーモラスに描かれています。
長い年月の中で亡くなってしまう方もおられ、読みながら泣いてしまう場面もあるのですが、主にユーモアが優っているので、自分は自宅に1冊、車に1冊の2冊持っています。
嫌な事があった時は読んで、爆笑して元気になる本です。
読書好きな人には、お勧めして、興味を持ってくれれば、車に置いてある本を差し上げるつもりなのですが、今のところ実現には至らないようです。
本屋大賞受賞、映画化作品のため、読書好きと公言する方はご存知の作品という事のようです。
現在、NHKでまじめ君から編集部員の岸辺みどりに主人公を変えて連続ドラマを放送中です。岸辺さんの登場は、原作では中盤からとなります。
ドラマ放送では、エピソードとして原作の前半部分をわかりやすく絡めているため楽しめます。まだ残り5話ほど放送されるので、興味を持たれた方はドラマ視聴、原作本の順にご覧になってください。
「舟を編む」について、上手く伝わっていないと思います。アピールしたいのは、ペーパーレスになって来た時代に、印刷された辞書の良さを思い出させてくれる作品というのを挙げたいです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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