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“Do the right things”--小野綾香さん [Baridi Baridi社員インタビューvol.11]

今回は、Baridi Baridi でグローバルシステム開発部門でプロジェクトマネージャー、また、デザイナーとしてシステム開発に携わっている小野綾香さんにインタビューを行いました。

今回登場するBaridi Baridiメンバー


小野綾香
大学時代にアフリカでのビジネスに出会い、Baridiの株主でもあるWASSHA Inc.でインターンを経験。その後SENRI株式会社(旧アフリカインキュベーター)に就職し営業企画やオペレーションの管理に携わる。2020年10月にBaridi最初の社員としてジョイン。

井元祥生(インタビュアー・編集)
関西学院大学在学中。2021年6月よりBaridiインターン生としてジョイン。会社のHP更新、契約書管理、規程の作成などに携わっている。

アフリカとの出会い

――本日はお時間頂きありがとうございます。経歴などからアフリカへの関心が強いように思えたのですが、なにか興味を持ったきっかけなどがあれば教えてほしいです。

小野:学生時代までは、アフリカへの関心は全然強くなかったです。もともと大学院まで化学の研究をしていて、ドクターに行こうかなと思っていたぐらい、研究の世界にどっぷりハマっていました。
ただ、昔から海外に携われる仕事に就きたいと漠然と考えていて、どういったキャリア選択があるか、周りが就活するタイミングに合わせて考えてはいました。いきなり海外ビジネスの世界で化学を活かすのは難しそうだなぁと感じて、別軸で自分が勝負できるところを探し始めました。片っ端から、セミナーに参加したり大人たちに話したりしていくうちに、アフリカ×ビジネスという分野に出会い、直感的に勝負してみたいって思ったんですよね。まずは、よく分からないし行ったことがないから行ってみようと思い、学生時代にルワンダで行われるプログラムに参加する形で、初めてアフリカ大陸に渡航しました。


ルワンダでは現地のいろいろなスタートアップや農家を見て回ったり、現地の困りごとを見たり聞いたりする中で、自分が解決したい課題はなにか、解決するためのビジネスアイデアを考え、みんなの前で発表したりするワークをやっていました。そのプログラムを通して、実際に目の前で起きている課題を解決できるアイデアを生み出したり、本当にそこらへんにいるお客さんを見つけてきて喜んでもらったり、みたいな、一連の0から1を作り出す過程に魅了され、ハマっていきました。プログラム自体は2週間で終わってしまったので、もう少し長い時間且つリアルにアフリカビジネスに関わりたいなと感じて、卒業〜就職するまでの期間、(Baridiの親会社である)WASSHAにインターン生として参加させてもらいました。

――ではWASSHAで初めてアフリカ現地でのビジネスを経験したということでしょうか。

小野:そうですね。ルワンダのときはスタートアップ企業に話を聞きに行ったり、仮想でアイデアを出したりしましたが、実際に自分がそこで始めるわけではなかったので、WASSHAで現地(タンザニア)の人と、直接仕事させてもらったのはすごくいい勉強になりました。

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WASSHAインターン時代の小野さん

――次にBaridiにジョインするまで働いていたSENRI株式会社(旧アフリカインキュベーター)ではどういった業務をしていたのでしょうか。

小野:SENRIはケニアをはじめとした開発国に拠点がある会社で、私はケニアに駐在しながら、事業開発を担当していました。まず、SENRIは何をしている会社かというと、アフリカ版Salesforceを作ってる会社、とよく言われます。アフリカの製造業系の企業の営業マンたちが営業先店舗にいたままアプリ内で受注発注できたり、その企業のマネージャーが営業マンたちの働きぶりをマネージできるシステムを、日本でエンジニアが作って現地で売るという事業をしています。SaaS(Software as a Service)と言われる形態のIT企業なんですけど、入った当初はITについて何もわからなかったので、CTO直下で弟子入りして、1ヶ月間、黒い画面に向かってひたすらコードを朝から晩まで書いてましたね。ケニアでの仕事をスタートしてからは、現地のメンバー側と日本のエンジニア側の架け橋のような役割を行っていました。また、10名ほどの組織だったので、組織がうまく回るように営業企画、簡単な会計(社内の経費精算の管理など)、オペレーションの仕組み化などもしていました。

朝田さん、Baridiとの出会い

――そこからどうやってBaridiに出会ったのか、そのきっかけを聞かせてください。

小野:WASSHAでインターンをしているときにBaridiの前身となるダイキンの新規事業チームが、WASSHA経由でタンザニアにリサーチに来ていて、そのリサーチのロジスティクスを組むお手伝いをしていたのでWASSHAとダイキンが一緒になにかしているというのは元々なんとなく知っていました。SENRIにいたときに、休暇を使ってタンザニアを再度訪れたとき、たまたま日本人が集まるパーティにお邪魔して、今のBaridiの代表の朝田さんと初めて話す機会がありました。私が知っていた頃より面白そうだと思い、「明日営業に一緒に連れて行ってください」と朝田さんにお願いしたら「いいよいいよ」と言ってくれたので、現地の社員1人含め3人で新規の顧客の話を聞きに行きました。それが朝田さんとBaridiに出会ったきっかけです。

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パーティの様子(初対面とは思えないぐらい仲が良さそう。)

――ではその1日営業を経験してBaridiにジョインすることを決めたということでしょうか。

小野:いえ、そんなことはないです。まだその頃はBaridiという名前もなければ、どういう風に進んでいくかも決まっていませんでしたし、私自身もSENRIでバリバリ働いたので。Baridiがどうやって成長していくのかを見ていたいなという気持ちはありましたが、ジョインするほどのレベルではなかったです。

――ではどのタイミングでジョインに踏み切ることになりましたか。

小野:2020年の3月ぐらい、日本でコロナが流行りだしたときに、日本に帰って実家からリモートで働きながら、今後の人生やキャリアについてどうしようと考えていました。ある日、朝田さんから突然「Baridi Baridiという会社を立ち上げます。タンザニアでいろいろ話して一緒に仕事したいと思ったんですけど、どうですか?」みたいな電話がかかってきました。そこから徐々に詳しく事業内容などを聞いていくうちに面白そうだな、ワクワクするなと思いジョインすることを決めました。

――なるほど。元からスタートアップに興味があったのも理由になるのでしょうか。

小野:いえ、「スタートアップ」というものに特別こだわりがあったわけではないですね。学生時代、ルワンダに行ったときはスタートアップっておもしろいなとフワッと思っていたんですけど、もともとの内定先は外資系コンサルの大手企業だったりもしてました。ただ、研究者時代も含めて振り返ると、新しいモノやコトを作るのは好きではあったので、スタートアップ的な働き方にずっと興味はあったのかと思います。

0→1を目指している感覚

ーーありがとうございます。では現在Baridiではどういった業務を担当しているのでしょうか。

小野:今はシステム開発チームで、プロジェクトマネージャー(PM)兼UXUIデザイナーを担当しています。チーム構成としてはインド人のマネージャーが1人と私、現地の開発メンバーが5人の計7人体制です。PMとしての主な業務内容としては、システム開発の上流工程をまるっとやっています。現場のビジネス側や顧客からの「こういったシステムを作って欲しい」といった要望に対して、どのような機能があれば課題が解決されるのか、見た目はどのようなものがいいのかを、ヒアリングしながら具体化して定義し、あとはある程度ブレイクダウンしたものを現地の開発メンバーにタスクとして渡す、という感じです。 プロダクトマネージャー的な内容ですね。開発チームのリソース管理、デッドラインに向けたタスクの進捗管理、完成した成果物のクオリティ管理などの、プロジェクトマネージングもやります。

個人的には、現場から開発チームに、開発チームから現場に、という橋渡しの役を担当していると思っています。UXUIデザイナーとしての業務は、AndroidアプリやWebの管理画面を新しくデザインしたり、改善したりする仕事もしています。

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ーーなるほど。業務をする上で苦労したことはありますか。

小野:単純ですが、第2言語でコミュニケーションをとるところですかね。Baridiでは、全員が第二言語の英語でコミュニケーションを取っているので、自分の中の理解が相手に100%伝わらないことが多いです。逆もまたあって、相手が言いたいことや伝えたいことを、自分が理解しきれていないということはよくあります。その改善法として、文字(Slack)だけでなく、図式化したりや直接何度も話し合うなど試行錯誤していますが、まだ改善の余地はあり、苦しんでいるところではあります。

もう1点苦労しているところをあげるとすると、私がBaridiに入社したときは社員が1人でしたが今ではタンザニアと日本をあわせて70名ほどの中規模の組織になってきている点です。組織が大きくなることによって、一個人がこうしてみようという意見を、すぐさま実践に落とし込むというやり方はしづらくなっているので、今後はまずステークホルダーたちに確認をとる、意見を吸い上げる、優先順位を決めて取り組むなど、プロセスごと仕組み化していく必要があり、まだそこは奮闘中といった感じですね。

ーーなるほど。組織が大きくなるに連れ課題が増えて大変そうですね。

小野:サービスとしては0→1フェーズでまだまだ大変ですが、苦しいことだけじゃなくて楽しいこともたくさんあります。
例えば、自分の仕事であるデザインという仕事でいうと、自分がデザイン(UI)したものが動くものとして出来上がって、それをユーザーが使ってくれる。それでユーザーから「このデザインよかったよ」、「この機能よかったよ」、「使いやすかったよ」と声をいただくことがあります。それって価値を提供できているし、自分の魂のこもったモノを作っている、0→1を目指しているという感覚がビシビシ伝わってくるので、そこはすごく楽しいです。

覚悟をもって、満足できるまでやりこむ

ーーありがとうございます。年始に小野さんがオフィスで、今年は「覚悟の年」とおっしゃっていましたが、今後の個人としての目標とBaridiとしての目標をお伺いしたいです。

小野:まず、今会社として、システムを大きく変えて改善している途中なので、このシステム変更をやりきること。それと、プロダクト自体、まだ市場にフィットしきれてないとも思っているので、そこも合わせてやりきることが今後の目標です。個人としては、私は良くも悪くも器用に幅広くやれちゃうので、ある程度で満足してしまうことがあります。でも、きちんと覚悟をもって、絶対的に納得できるまできちんとやり込む。ハードワークになったとしてもごたごた言わずにやる。

最近では、自分の中のキャッチフレーズが「Do the right things」で、常に自分にそう言い聞かせていますね。働いている上で、理不尽なこととか、大変なことが重なってくると、自分の中でモヤモヤが大きくなって、正しいことってなんだっけ、となるときもあります。そうしたときに、正しいことをするというフラッグを自分の前方に見つけることができると、そこに向かって真っ直ぐ走ればいいだけなので、自分がやるべきことが自然と見えてきます。

ーー最後にメンバーに一言メッセージをいただけますか。

小野:メンバーに言いたいことも「Do the right things」かな。現場や社内でもいろいろなカオスな状況が起きるんですけど、みんなでこの会社での「right things」は何かを考えて行動していく、それに向かって走っていくということを、みんなで団結してできたらいいなと思っています。なので、それが伝えられたらとても嬉しいです。

ーー「Do the right things」 素敵ですね。自分も使わせて頂きます!
インタビューは以上になります。本日はお時間頂きありがとうございました。

Baridi Baridi Timesでは、Baridi Baridi社員のインタビュー記事をnoteで発信していきます。
Baridi Baridi HP
CEO朝田note

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