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生物クイズ#5【標識再捕法】


問題

ある池の魚の個体数を標識再捕法で推定することにした。1度目に12匹の魚を捕獲し、標識して放した。2度目に12匹の魚を捕獲すると、うち3匹に標識がついていた。ここで、1度目に捕獲された魚が2度目に他の魚よりも2倍捕獲されやすいとすると、この池の魚の個体数は何匹と推定できるか。

DALL-Eにより生成

答え

96匹

解説

池に存在する魚の数をXとし、1度目に捕獲された魚の2度目の捕獲しやすさへのバイアスがないと考えると、

$$
\begin{array}{}\frac{(1度目に捕獲された個体数)}{(全体の個体数)} = \frac{(標識のついていた個体数)}{(2度目に捕獲された個体数)}\\\
\frac{12}{X} = \frac{3}{12}\\\
X=48\end{array}
$$

ただし、実際には1度目に捕獲された魚は2倍捕獲されやすいというバイアスが存在するので、本来は$${\frac{3}{2}}$$=1.5匹しか捕獲されていなかったはずであり、推定される魚の数は、

$$
\begin{array}{}\frac{12}{X} = \frac{1.5}{12}\\\
X=96\end{array}
$$

標識再捕法は理論上優れた個体数の推定手法のように思えるが、(他の多くの測定手法と同様に)結果にはバイアスが入る余地がある。今回あげた例以外にも、死亡や出生、個体の流入と流出、標識が取れるなどの原因で推定値がずれる可能性がある。

池の魚の数を標識再捕法で推定。1度目に12匹捕獲、標識して放す。2度目に12匹中3匹が標識済み。1度目の魚は2倍捕獲しやすいとしたら、池の魚は96匹と推定。この方法はバイアスの余地あり。

ChatGPTを用いて要約
サムネイル画像はDALL-Eにより生成