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生物クイズ#3【細胞周期】

問題

細胞周期が25時間の細胞集団を、細胞周期がランダムな状態で培養する。
ここで、以下の2つの操作を考える。

  1. コルヒチンの作用で細胞周期をM期で停止させる(操作①)。

  2. 核酸代謝拮抗薬の作用で細胞周期をS期で停止させる(操作②)。

操作①と操作②を同時に3時間行うと、M期20%、S期44%となり、操作①と操作②を同時に6時間行うと、M期24%、S期56%となった。
ただし、パーセンテージは、薬剤作用後の全細胞中のそれぞれの細胞周期にある細胞の割合である。
この細胞集団において、G1期、G2期はそれぞれ何時間か?

DALL-Eにより生成

答え

G1期:11時間、G2期:4時間

解説

細胞周期G1、S、G2、M期の長さをそれぞれa、b、c、d時間とする。
操作①と②を同時に3時間行うと、S期とM期がそれぞれ3時間ずつ伸びた状態とみなせるので、

$$
d+3=25\times\frac{20}{100}=5\\
d=2\\
b+3=25\times\frac{44}{100}=11\\
b=8
$$

同様に、操作①と②を同時に6時間行うと、

$$
d+6=25\times\frac{24}{100}=6\\
d=0\\
b+6=25\times\frac{56}{100}=14\\
b=8
$$

ここで、薬剤を作用させた時間が3時間と6時間の場合で、M期の時間が0時間と2時間で矛盾している。これは、G2期が6時間以下のため、G2期にあった細胞が薬剤を6時間投与した群ではすべてM期に入ってしまったためと考えられる。ここから、

$$
c=25\times\frac{24}{100}-d=6-2=4
$$

細胞周期は25時間なので、

$$
a+b+c+d=25\\
a=25-8-4-2=11
$$

以上より、G1期は11時間、G2期は4時間。

単なる計算問題ではなく、実際に細胞周期を特定の段階で止めた際にどのようなことが起こりうるかを想像する必要がある問題設定にした。

細胞周期が25時間の細胞集団で、コルヒチンと核酸代謝拮抗薬の操作を同時に行った場合、G1期は11時間、G2期は4時間となる。この問題では、特定の段階で細胞周期を停止させた場合の影響を考える必要があります。

ChatGPTを用いて要約
サムネイル画像はDALL-Eにより生成