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子どもの発達・発達障害・感覚統合

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いつも仕事で関わっている、子どもたちの話。 そのご家族の想い。 作業療法士として、子育てのヒントや子どもの行動の捉え方について発信していきます。
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2020年10月の記事一覧

自他の区別と皮膚感覚【触覚】

昔話 さて、幼稚園のころは、この世の中の出来事は自分の想像の中で起きているものだと思っていました。 テレビでやっていることは実際に起きてなくって、自分の頭の中の無意識が勝手に説明していると思っていた。 おなじように、人に嘘をついてもわからないだろうと本気で思っていた。 ※ゲームギアとポケットPCエンジン?(ともに黒で形は縦長か横長)を友達と交換したのを母に問い詰められて、同じだと言い張った。懐かしい。知ってます? かくれんぼするときに、自分の目だけを隠して隠れたと思って

子どものやる気と4つのスイッチ

ここだけの話なんですが、実は今日、子どものやる気スイッチを押す方法をお伝えしようと思うんです。 私、実は発達領域で作業療法士をしておりまして。 ええ、子どもと遊んでその子の発達を促進させる仕事です。 運動学・神経心理学・発達学・解剖学なんぞを嗜んでおります、なんて。 子どもは何かに困っているといって自分からは来所しないので、基本的には保護者さんの心配事、または乳幼児検診で発達がゆっくりなので作業療法を利用してはどうか、という話で来所に繋がります。 そして、保護者さんの心

子どもの運動発達 その6 【歩行】

ついにクライマックス。今日は歩行についてお話します。 1歳になると、いままでの運動は結実し、子どもはついに歩くようになります。 1歳〜1歳3ヶ月 (歩行の完成) この時期の歩行は不安定で、両手を高く挙げて左右の歩幅を広くとって歩きます。はじめは両手を高く挙げていますが、歩行が安定することに伴って、歩幅も狭くなります。 この時期は目標に向かって直線的に歩きます。 1歳4ヶ月〜1歳6ヶ月 両手を推進力として交互に触れるようになり、歩くスピードが上がります。また、片手を支えら