日々の幸
<朝陽>
何気なく 過ぎ行く日々が いとおしい
明日も朝陽を 拝む倖せ
<花の籠>
都会より 心やさしき花の籠
妻ほほえみて 子等の名を呼ぶ
<狭庭>
狭庭(さにわ)にも 春夏秋冬巡りきて
よきひと偲び 日々美しく
<マグカップ>
良き人の 思いを込めし マグカップ
朝のコーヒー 更に楽しく
<影絵>
メルヘンの 影絵の世界 清治展
八十路の我に 夢といやしを
<コッコちゃん>
何処より 迷い来たりて 住み付きて
今やこの家の 幸と宝よ
<笹寿司>
真心を 込めて造りし「笹寿司」の
奥深き味 舌にしみじみ
<若き日の友>
若き日に 共に過せし わが友の
すこやかなりし 便り嬉しや
まごころの こもりしマスク いただきし
やさしきひとの 姿懐かし
<石楠花>
明日に散る名残り惜しむも花なれば
なお 清らかに今日の一日
<門口に>
しあわせを 呼んで呼ばれて 門口に
ゆれてゆらゆら 黄色いバラが
<喜寿>
有難や 人の恩義の 数知れず
年月重ね 我は喜寿なり
<二人カンパイ>
生まれ来て 八十三年 わが妻の
幸を祝いて 二人カンパイ
<誕生日祝い>
子等孫の 贈られし酒 誕生日
八十三歳 妻と乾杯
<除夜の鐘>
また一つ 平均寿命に 齢かさね
しみじみと聞く 除夜の鐘の音
<念仏ひとつ>
み佛に 心ゆだねて やすらかに
念仏ひとつ きょうの一日
©Hyosaku Horiguchi
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