蓬莱学園の復刊とラノベ図書館06 WiZHという出版社で企画進行
さて「蓬莱学園」シリーズを復刊させるということが決まったものの、それを許諾してくれる出版社を探すという困難が待っていました。先の連載で書きましたが、普通はライトノベルの2次文庫を出してくれる出版社はないのです。
これがまたライトノベルの名作が後世に残っていくための大きな障害の一つになっているのですけれども、それに対してラノベの2次文庫を果敢に出そうとしていたのが、WiZHさんでした。しかもなんと最初の作品として、古橋秀之さんの「ブラックロッド」を全シリーズを出そうというのです。これは注目せざるを得ません。
古橋秀之さんの「ブラックロッド」シリーズと言えば、まだ電撃文庫が大ブレイクする直前の作品ではあるものの、サイバーパンクならぬオカルトパンクともいうべき、技術として使われた魔術がすでに荒廃した社会を描いていた、ライトノベルの境界をSFへと大きく押し広げた作品でもあります。
熱狂的なファンも多く、このあたり「蓬莱学園」シリーズとよく似ている部分でもあります。WiZHさんはそれをクラウドファンディングで成功させたという実績を持つ会社でもありました。
そこで私はなんの伝手もありませんが、飛び込みでWiZHさんに連絡を取り、ちょうどサイト拡張のクラウドファンディングを成功させたということもあり、その実績を語りつつ、ぜひ復刊させてほしいということを話して、非常に前向きな返事をもらったというのが、ココまでの実情だったりします。
――考えてみたら、サイト拡張のためのクラウドファンディング成功の話を抜かしていましたね。奈須きのこさんとの話はそちらだったりするのですが、これはまた今度。
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