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洋ロック変な邦題の世界

こんにちは
みなさんはこのアルバムをご存知だろうか

THE Beatlesの3枚目のアルバム「A Hard Day's Night」である。『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』にも選出された名盤だが、その日本版のジャケットおよび邦題がこちら

ビートルズがやって来る ヤア!ヤア!ヤア!

である。ダサすぎる。当時はビートルズという名を知らしめるためにしょうがなかったのかもしれないが、原題無視しすぎではないか。
ジョンがオノヨーコに意味を聞いていたら卒倒ものだろう。

このように、80年代後半あたりまでは洋楽(特にロック)のアルバムタイトルや曲名を原題と関係ない名前にしたり、無理矢理直訳したりしためちゃくちゃな邦題が多々あるのだ。

いくつか例を見てみよう

ジェフ・ベックのアルバム「Blow By Blow」
ギターアルバムの金字塔である。原題は直訳すると「極めて詳細な‥」という意味。邦題は

「ギター殺人者の凱旋」
‥なんで????

そんなヘヴィメタル的な曲でもないのになぜギター殺人者なのか、そもそもギター殺人てなんだ。
次にこちら

デヴィッド・リー・ロスの
「Just Like Paradise」
ヴァンヘイレンのボーカルのソロアルバムからのシングルカット曲である。ジャケかっこいい。その邦題は‥

「まるっきりパラダイス」
まあ意味は似てるけど‥

完全に印象がアイドル曲だ。なんで写真もちょっとダサいのにしたんだ。なんかうんこ我慢してるように見えるこの写真。

このようにぶっ飛んだ邦題は一種大喜利的だ。それなら友人関で邦題当てクイズをすれば
いい感じの邦題になるのでは?
というわけで

第一回この洋楽、邦題はなんでしょうクイズ!

参加者は友人2名
友人A: 洋楽は結構好き。とくにサイケ系。
友人B: K-POP好き。洋ロックとか知らない。

この記事前半に記したような例は教え、ぶっ飛び加減は伝えてある。

俺: よろしく頼む
A: ようするにぶっ飛び邦題当てる程で大喜利
俺すればいいのね?
B: そんな身も蓋もない言い方する?

第一問

Aerosmithのアルバム「Get your wings」の邦題は??

A: Aerosmithは知ってるな。アルマゲドンの人
B: あー、その曲はわかるな

Aの解答「手羽を食べろ」

俺: 手羽?
A: wingって手羽のことと勘違いしたのかなと
ボーカル手羽にかぶりつきそうやし
B: 世界の山ちゃんのテーマソングやと思われる
やろ

Bの解答 「右から二番目が不安げ」

俺: 一問目からやりすぎやろ
A: たしかに不安げに見えるけど
B: こんくらい飛ばさないと当たらない気がし
て‥

正解 「飛べ!エアロスミス」

俺: バンド名のイメージ一発勝負って感じやな
A: 思ったほどではないな
B: ちょっとやりすぎたか
俺: これも売り出すためにインパクト勝負って
パターンで、あんま原題は関係ないな

第二問

イギー・ポップとストゥージズのアルバム
「Raw Power」の邦題は??

A: 知らんな。直訳は「生(なま)の力」か‥
B: ジャケにインパクトあるな

Aの解答 「食中毒には気をつけろ!」

俺: なんで????
A: 「なまものの力」って食中毒かなと。
  生牡蠣とかさ。
B: なんで飲食系にもってくの?

Bの解答 「イギーのセクシーレッスン」

俺: 洋物AV邦題回でやってくれ
A: そんな回あるの?
B: ジャケインパクトであるかなと‥

正解 「淫力魔人」

A: ひどくない?
俺: 曲内容もそんなんじゃないのにね‥
B: 俺の近くない⁈⁉︎

Bの言った通りジャケのインパクトと「raw」のイメージからこのような邦題になったのだろうか。にしても「淫力」って何?ある言葉?

第三問

フランクザッパのアルバム
「The Man From Utopia」の邦題は?

A: すごいジャケットだなあ
B: これは飛び邦題つけがいがある
俺: (慣れてきたな‥)

Aの解答 「月から来た男」

俺: 割と原題に近いな
A: ザッパが宇宙人ぽいし後ろに月らしきもの
もあるので
B: そんなんじゃ追いつけないぜ??
A: なにに????

Bの解答 「淫力魔人」

俺: さっきのイギーのじゃん
B: こいつも淫力魔人だろ
A: 上裸ならみんな淫力魔人なの??

正解 「ハエハエ・カカカ・ザッパッパ」

A・B: は?????
俺: いやそうなるよな。たぶんハエ叩き持って
るから‥。にしてもキンチョールとかけた
意味がわからない‥
A: インパクト重視にしてもザッパがかわいそ
うだな‥
俺: そうとも言い切れない‥
B: え?

そう、言い切れないのである。フランクザッパは他にも変な邦題に悩まされてきた歴史がある。例えば「No not now」が「今は納豆はいらない」。ひどいだじゃれである。中身を聞いたのかと問いただしたくなる。

他にも「イリノイの浣腸強盗」「鼻くそ男」‥
ひどすぎる!原題を見てみよう!

えーと‥原題は「The Illinois enema Bandit」と「The Booger Man」‥
Illinoi=イリノイ、enema=浣腸、
bandit=山賊、booger=鼻くそ‥だから‥

ほぼ原題じゃねえか!!!!

そう、フランク・ザッパは反体制を貫く奇才にしてギターの鬼才。原題からぶっ飛んでるのだ。あんまり日本のレコード会社を攻められないわけである。

A: そうなんやザッパ、聞いてみよ
B: たしかに興味出てきた
俺: ザッパ聞こうか

みんなザッパを聞こう!!!!!

ps. 最近はこういう傾向も減っていますが、Pink Floydの「狂気」(原題:「The Dark Side of the Moon」)や原子心母(原題:「Atom Heart Mother」)など名邦題もあります。これも一つの文化として楽しめたら世界が広がりそうです。

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