今の時代のビジネスモデル

『すこやかな服』(マール・コウサカ 2020年)読了

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栗野さんとの対談で、その存在を知ったfoufou(フーフー)というブランド。創業者によるブランドの「これまでとこれから」をまとめた本である。

foufouは、2016年にスタートしたウィメンズのアパレルブランド。1990年生まれのマール・コウサカ氏が大学卒業後に、文化服装学院のII部服飾科(夜間)に入り直し、在学中から自分でミシンを使って製作し販売したところから始まっている。

題名通り、すこやか=健康的な消費にむけたヘルシーなビジネスモデルの実践に驚き、また今の時代だからこそできるという可能性を感じた。もちろん時代や技術の前に、本人に高潔な資質があるからこそ、できたことだと思う。

foufouのすごいところ
1:実店舗はない。ECからスタート。試着会+ライブ配信からECへの流れ。
2:販路はあるから、卸し売りはしない。
3:セールはやらない。(今までに一度もない。)定価で売り切る。
4:セールしないから、過去のデザインを再販売できる。定番で稼ぐ。
5:カラーバリエーションは作らない。

著者も本文中で言っていることだが、「すること」より「しないこと」がブランドの個性を際立たせることになるのは、逆説的で面白い。

この本からの私の学びは、foufouがもつ志の高さ(倫理観)とビジネスモデル(仕組み・取組み)が、きっと未来のスタンダートになっていってほしいという期待と、なっていくんだろうなという予感である。

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