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2期前の唐可可をまとめてみた〜part.2〜


※まずpart1を読め

大阪day2で今回の記事の結論に出そうと思ってたことちょっと出ちゃってた……。

それでは前回の続きから。

・7話


「カー」

可可によるかのん上げ、すみれ下げのたどり着いた先がこの回である(千砂都もすみ虐に加担してる? なんのこったよ)。
結局、可可を取り巻く人間関係はこれ以前の話からそんなに変化がないわけで、絵面もほぼ同じなのである。が、その中で確認できる点を挙げるとするならば、かのんへの想いと千砂都との関係についてであろう。

かのんへの想いが描かれているシーンといえば、すみれの動画撮影で一瞬だけ写っていたかのんを「やはり(生徒会長は)かのんがいい」とスクリーンショットして保存する場面なのだが、これを「可可が重い想いを抱えている」と受け取るかは微妙だと個人的には考える。

この7話以前にも、7話以後にも可可がかのんをセンターやリーダーに推薦するシーンは存在しているし、可可にとってかのんは3話で応えてくれた「ヒーロー」であり眼中には彼女しかいないというのは説明せずともおわかりいただけると思う。
そのうえで今回のシーンもその延長に過ぎず、出しゃばりのすみれと引っ込み思案のかのんの利害が一致してスクールアイドル同好会としてすみれを立てることを可可として面白く思っていない、というくらいに文脈を拾っておけば構わないと思われる(端的に言えば、可可が重いのはない)。

さて、かのんとの関係は置いておくとして、6話で加入した千砂都との関係はといえば、非常に良好である。
そもそも可可は千砂都を2話の時点からスクールアイドルへ誘っており、「やっと来てくれた」と諸手を挙げて歓迎するのはなんら不思議ではない。
そして千砂都のかのんへの思い切りの良さ(普通科への転部他)も「愛デス!」と肯定しているあたり、3話と7話と9話でのかのんへの共同戦線は運命と言ってよい。この可可に千砂都への嫉妬という感情は縁遠いものと断言してよいだろう(千砂都の側から見た場合?しらなーい❨あとで時間あったらLLDとか2nd大阪day2触れるからそこで言及するかもしれない、しないかもしれない❩)。

・8話

「一緒に戦いましょう!」

原宿適応テスト回。

葉月の事情を知ったかのん達は解決のために奔走するが、その中で可可は時々我が道を行っている(やっぱ空気を読む日本人とは違うぜ)。
葉月が生徒会長を続けるとスクールアイドルを禁止するのでは、という懸念から普通科生徒と迎合して戦おうとし始める。その後、葉月がかのん達の活動へ加わることになると一気に距離を縮めてきて「レンレン」などとあだ名で呼び始める。
掌返しがすごすぎないか?という感想を抱くのも無理はないが、可可としてはこれらの行動は「スクールアイドルが第一」という点で一貫しているということをお忘れなく。
可可は自分の好きなものに一定の敬意を払う限りは、理不尽に悪い態度を取ったりしないのである(すみれについては後述する)。

葉月への態度の変化以外にも、5人になったこと自体への可可の反応も描かれている。
ピースで星を作り、ナンバーを宣言し、円陣を組む。μ'sからの伝統的なシーケンスとして受け継がれてきたこのシーンを、可可は感激しながら5人の1人として再現していた。
つまり可可は、μ'sやAqoursの存在を、知っている可能性がある
その後の話でそれら先達の存在をぼやかして話していたあたり、ここらへんの認知がハッキリしているかどうかは白黒つかずグレーなのだが、仮に知っているのであれば、2期で9人になって一番喜ぶメンバーの1人が可可になるのは違いない

・9話

パワー!

可可がスクドル基地外とかのん推しヤクザになる回。この流れ散々見たしもう十分でしょ。

あえて付け加えるなら、可可は期待をかけている相手(今回で言えばかのん)にはかなりプレッシャーをかけてしまうという点が挙げられるが、このあたりは3話でもうやっていたりする。
可可の新要素はワイヤーをカッターで切ってるところくらいな気がする……(箸休め回だしね)。

・10話

ただただ一貫している

10話からの唐可可は、視聴者視点では新たな影が付与される。影とはつまり帰国問題だが、アニメ1期の可可を追う過程でこれ自体はひとつのイベントに過ぎないので、この記事では掘り下げない。

正直なところ、10話における帰国問題は、可可自身よりすみれの動機への関わりのほうが大きいのである。

10話ですみれは可可の帰国を止めるために立ち上がったが、可可の側からすればそれは可可自身の問題であるから黙っていたのだし、それより大切なことはすみれ自身がセンターで輝くこと、主役になることなのだ。
無論、可可自身が個人主義的な性格なのでLiella!のメンバー達には隠している、ということがここから読み取れるし、可可のある面でのドライさも見えてはくる。が、可可自身よりもすみれの方がこの回においては帰国問題に強く動かされているのである。

なのでこの記事は可可視点でアニメ12話を追うということで、可可自身の根幹から脱線する帰国については一旦置いておくこととする。

さて、10話の可可だが、過去の1話や3話と行動はまったく変わっていない(かのんから「すみれのセンターへの道を後押しする」という4話から温めてたバトンを託されるという変化はあるけれど、対象の人間への行動自体は変わらないので)。
夢を追う人の背中を押す、ただこれだけである(ライブのTiny starsでかのんの背中押してる、アレです)。自分の問題より他人の夢、という今回の行動原理は、可可が何よりも夢が一番だという思考の持ち主だと理解する一助となる。

そんな可可からすれば、4話から9話までのすみれは「夢から逃げるのに逃げ切れない、素直でない子」なので、からかう態度もこれに沿ったものというわけである(ここの夢という部分は、ショービズの主役になることであるし、最近出てきたスクールアイドルへの気持ちも入っているのだろう(重ね重ね言うが、4話でスクールアイドルをバカにしてた態度のことはもう引きずってない))。

そして10話ですみれはようやく、可可の帰国からの流れもあってセンターになる決意を固める。「初めて名前で呼んだわね」「そんなことはどうでもいいデス」というセリフも、まどろっこしさを嫌って早くリエラのセンターとしてすみれに輝いてほしい可可の気持ちから来ていると理解できる(可可も我慢弱い方ではないし、相当待っていた)。
この夢への情熱の高さも、1話の「おしまいなんてあるんデスカ!?」から一貫していたりするので、目新しさはなかったりする。

というわけで、しっちゃかめっちゃかにされたすみれに対し、問題を抱えている可可自身はなにも変わっていない。この回の主役はすみれであり、そのすみれへ変わるキッカケを授けた可可は脇役だ。
そして脇役らしく、この回で可可自身の新たな一面はそんなに出てこないのだ。

……なんか可可よりすみれのこと書いてない?

・11話

強靭!無敵!最強!

嵐無双回。

さて、この回はかのんが1人で歌うということで、「1人じゃないから」歌えた3話と対比されやすい。
が、今回は可可の記事であり、クーカーのそれではない。よって、ほとんど可可側の意見のみを取り上げる。

11話での可可の意見は「どんな形であれ歌えるならそれでいいじゃないか」というもので、現状より先へ、かのんが1人で歌えるようになることに意味をさほど見いだせていない。
対する千砂都の意見の強固さは、1話で自らの意見を個人の感想以上として出せなかったことを鑑みれば(「私はかのんちゃんの歌、聴いていたいけどな」)、かなりアグレッシブになっている。

この差というのは、可可側に立ってみれば「もう夢が叶っているから」という現状への満足感から来ていることがわかる。
メタ的に見ればこの11話は12話に向けた整理回であり、12話が2期へ通じることを鑑みれば、かのんは夢を叶えた3話のその先へ行かねばならない。
そして可可は夢へのすさまじい情熱があるものの、叶えたその先は考えていない素振りを随所で見せている(クーカーの先も考えていなかったし、歳が歳なので仕方ないけどスクールアイドルのために留学してその先の進路について考えていない)。
こうした部分への視点の欠落と、千砂都の冷静さからこの11話では可可が常に疑問符をつけて喋るような状態となっていた。
これはどちらが合っていてどちらが間違っているという話ではない。ただ、可可は現状を続けることを好みすぎていて、千砂都は現状の先へ行くことを急ぎすぎていただけなのである。

・12話

この時が続いてゆくように、もっと強くなる

1年生としての可可たちのラストである。

かのんの決意を見守ったポスターは預けられる

可可は3話や5話に登場したサニパのポスターをすみれへ預ける。
これについては、すみれを選んだというよりは、かのんを選べなかったのでは、という考え方ができる。

ただのポスターではない。かのんが歌うことを決意したその場にあり、見守ってくれていたポスターだ。それをかのん自身に「今日だけはファンをやめる」と預けられるだろうか?

しかし、3話で深く関わっていないすみれならばそんなことは関係ない。故にこうして預けられる。
こういった関係性やすみれだけが帰国のことを知っていることなど、この2人に無印1期の“ことうみ”じみた部分があると感じるのは気のせいだろうか。

回想(新規作画)

一方でかのんは特設ステージへ駆けながら、可可との初対面を思い出していた。
かのんにとっては1話の出会いからすべてが始まり、そこからすべてが続いている。Starlight Prologueの歌詞もそれを示しているし、可可も歌で同じ気持ちを表現している。
この記事はクーカーでなく可可単体のものなのでかのんの視点は扱わないが、同じステージでデビューした2人は最終回まで同じ感情を共有している、というのは確からしい。

結果としてサニパにリベンジを誓い1期は終わったわけであるが、そこから2期の可可はどうなるか。1期を通して描かれたキャラクター像を以下にまとめ、今後の展望を示したい。

・まとめ

part2で書くことがなくなってきたように、唐可可は初期から一貫性の塊そのものな存在である(part1で3話が長くなったのは可可の根幹を描いていたからなんですよね)。
夢へと一直線、ウソが嫌いで、ひとつの感情へ執着はせず、自分事は自分事として抱え込んでしまう。
そんな可可の変化が現れ始めたのは12話からかもしれない。

かのんへは変わらない気持ちを持ちながら、すみれへはかのんにお願いできないことを頼む。こうして“裏”が出始めて、2期ではさらに新入生も加わる。

2期の可可は、1期の裏表のないキャラから様変わりするかもしれない。
しかし唐可可はヤワな存在ではない。澁谷かのんが1期を通して一回り成長したように、可可もなにかを掴んで帰ってきてくれるハズだ(でも上海には帰るなよ!!)。


……part3も書こうとしてたけど、2nd大阪でほぼ出ちゃったしもういいよね。

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