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読書備忘録

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2021年7月の記事一覧

どんな時代でも自分の道を歩き続ける

毎日暑いですね。今日もあっという間に30度を超えています。これほど暑いと日中の読書はきついので、読書時間は夜中になります。 読み終えたのは、書店でもPOPが飾られていた「女たちのニューヨーク」 2010年89歳のヴィヴィアン・モリスの元に、彼女が最後に愛した友人フランコ・グレコの娘アンジェラから自身の母の死とともに「母の逝去した今なら父があなたにとってどういう人だったのか、あなたは語れるのではないか」という問いの手紙が届きます。そしてヴィヴィアンはフランコとの関係を解き明

花を見るように君を見る

「韓国で大ベストセラー50万部突破!世界的人気アイドルグループBTS(防弾少年団)RM、BLACKPINK・ジスの愛読書として 話題の本、待望の日本語訳!」 こう本の帯にあるように、作者のナ・テジュは私よりも上ですが、韓国本国では若者が著者の詩を支持しているようです。 韓国ドラマ「揺れながら咲く花(学校2013)」第2話で俳優イ・ジョンソクさんがこの著書に収められている「草花」を朗詠する場面もあって、作品を観た私は韓国での詩の存在の高さを感じました。 (あとがきでも

世界に暗躍する日本の組織を追う

少しづつ読み進めていた「高校事変」シリーズですが、既に発売された10巻までをとうとう読み終えました。これで最終かと思っていたのですが、続編が秋には発売との噂もあり、まだまだ続くようです。彼女が高校を卒業するまでかしらと想像しているところです。 読後に、オウム真理教の松本死刑囚の遺骨を次女が権利を得たとニュースで言っていたのを耳にしました。この小説とリンクして不思議な感じがよぎりました。 『探偵の探偵』に登場する市村凜は、結衣の異母妹である凜香の実母だった。意識不明の重

誰しも仮面をつけている場面がある

このところ新型コロナワクチン接種や通院などで時間待ちをする日が多くなったので、Kindle本を購入しました。それが「仮面」伊岡瞬さんの作品は初読みです。先般TV番組「王様のブランチ」でも紹介されていたので、思わずクリックしました。 まさに2時間サスペンスドラマのような展開の作品でした。 物語の始まりから次々と登場する女性たちと、彼女たちの怪奇な行動がどう繋がっていくのか、そこが大きな魅力の一つですが、明らかになるにつれ、男性側の都合主義が目に余り、腹立たしさが込み上げ

子どもを信じて一緒に戦ってください

7月に入りました。朝からぐんぐん気温が上がっています。夏らしさを感じています。 昨夜というか深夜に林真理子さんの新刊を読み出したら、どんどんと勢いがついてしまって読み終えたら朝を迎えてしまいました。 結婚も就職もできぬまま50代になった子どもが、80代の親の年金を頼って生きていくという8050問題。 表題そのままの内容かと思いきや、引きこもり、それもいじめが原因であることがわかっていても学校は隠蔽し、親もなすすべもなしと子どもを急き立てるばかりの悪循環で、ついには子が親