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ミャンマー ガペ ホーンビルコーヒー

Loop coffee(やさしいコーヒー)

群馬県みどり市にある「珈琲バール karei」が、環境や人、動物に「やさしい」コーヒーを、月に一度お届けするサブスク「Loop coffee」。
本記事では、今月お届けしたコーヒー豆の「ストーリー」をご紹介します。

Loop coffee


新興コーヒーの産地「ガペ」

バングラデシュ国境にほど近い、ミャンマーの新興コーヒーの産地「ガペ」。

加工場を立ち上げて2年目となるガペですが、今年初めて水洗式のプロセスに挑戦しました。初めての挑戦でしたが、黒糖のような甘さをはっきりと感じられ、リンゴのようなすっきりとした酸味もあるバランスのよいカップに仕上がっています。

ガペの生産者の皆さん


生物多様性を守る活動

山岳地帯のガペでは、山々が織りなすスロープにコーヒーが植えられています。自然林が多く、動植物が豊かな地域で、絶滅危惧種のホーンビルやテナガザルも生息する地域でもあります。

ガペでは、これまで陸稲と呼ばれる稲を山の斜面に植え、焼畑を行なっていましたが、必要以上に焼畑を行ってしまうことが多く、動植物の生態系を狂わせる結果を生んでいました。

そこで、海ノ向こうコーヒー・ジーニアスコーヒー・小農家さん・国際NGO(Fauna Flora International )が協力して、森林保全活動プロジェクトを開始しました。

焼畑をしなくとも、森の中で育つコーヒーで収入源を得て、一部をお米等の必需品の購入に当ててもらうことにより、自然環境を守る活動を行っています。

絶滅危惧種のホーンビル


出来たばかりのマイクロミル

2022年1月にマイクロミルが建設され、同年すぐに加工が始まりました。それまでは水洗式用の発酵槽が出来ておらず、ウォッシュト(水洗式)のコーヒーを作ることができませんでした。
しかし昨年、いよいよ設備が整い精製がスタートし、初めての出荷を迎えました。

収穫したチェリーを洗浄後、パルパーに入れ丁寧に皮をむき、未成熟の豆の選別も同時に行います。その後、完成したばかりの発酵槽に入れ、ミューシレージを取り除きます。

新設された発酵槽

パーチメントはビニールハウス内において、農家さんの手によって撹拌を繰り返しながらゆっくりと乾燥を行い、ドライパーチメントにまで仕上げていきます。

またウェットミルの使用後は毎日清掃しており、清潔な状態を保っています。ミルを使う組合員の皆さんが、丁寧な仕事を心がけていることがコーヒーの味わいにあらわれており、今後もどんどん品質が上がっていくことが期待できます。

乾燥工程

品質向上が目覚ましいガペのコーヒー。農家さんが所属するコミュニティの結束力も強く、今後もますます品質向上が期待できる産地です。

ミャンマーの小さな村にできた、マイクロミルに思いを馳せながら、この機会にぜひご賞味ください。

豆のデータ

※本内容・写真は、生豆を購入した「海ノ向こうコーヒー | 産地のストーリーとともにお届けするスペシャルティコーヒー (uminomukou.com)」さまより引用、加筆させていただきました。

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