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お酒に頼らない飲食店、と5月17日の日記

実は、bar bossa、開店当初はエスプレッソマシーンを置いてたんですね。

僕がお酒を飲んだ最後の〆に「キュッ」とエスプレッソを飲むのが好きだったので、自分のバーにはエスプレッソ・マシーンを置くべきでしょと思ったんです。

でも、いざお店を始めてみると、4人で来店して、「エスプレッソ4つ」って注文して、何時間も居座る人が結構いたんです。

エスプレッソ、確か400円だったから、4人で1600円ですよね。その人達がテーブルを占拠して、そこに新しく入店してきた「ああ、この方達、いつも1万円のワインを2本注文してくれる人だ」っていう方達を「今、満席なんです」ってお断りしなきゃいけないシーンも何度か出始めたんです。

それでエスプレッソ・マシーン、やめてしまいました。さらにメニューから「ソフトドリンクの項目」も外してしまいました。

僕、どうして「バーをやろうと思ったか」と言うと、バーが儲かるから、なんです。

バーって、時々すごくたくさんお金を使ってくれる人がいるんです。カフェでひとり5000円使うのって結構大変ですよね。

でもバーってひとり1万円使うのって簡単なんです。

「接待費」で落とせるっていうのと、接待相手を満足させるためにも「高いワイン」って注文されがちなんです。

だからエスプレッソ・マシーンもやめたし、ソフトドリンクの項目もやめてしまった、というわけです。

先日、ヤマシタ マサトシさんがこんな記事を書いていました。

いやほんと、その通りなんです。でも、多くの「お酒がメインの飲食店」はそこまで本気には採用しないだろうなと今から目に見えています。

冒頭に僕が書いたように「ソフトドリンクを充実させる」と、「ソフトドリンク1杯でずっと居座るカフェ的な利用のお客様が増えるから」です。

やっぱり日本の都市部の夜の飲食店って「お酒で経営を成立させている」っていうのが、どうしても構造上仕方ないんですね。

家賃が高いし人件費も高いから、「どこかで儲けよう」と考えると「お酒をたくさん飲んでもらう」っていう方向しか、今のところないんです。

飲食業は「非営利団体」ではないので、利益を追求するビジネスなので、どうしても「お酒をたくさん飲んでくれるお客様」を優遇することになってしまうんです。

僕はバーをずっとやってて、途中から「飲めない人やお酒がそんなに飲めない人のために果物を絞るジューサー」を用意したり、色々とやっているのですが、正直、僕の場合は、娘は社会人になったし、借金なんてとっくに終わってるし、原稿料があるからなんです。

でもこれから「ノンアルコール・ドリンク問題」、日本ですごく大きな問題になるとは思ってまして、それに対するアイディアを5つ考えました。

①「サブスク」や「2時間滞在につき全員から3000円」という風に、お酒を飲む人飲まない人どちらも一律にみなさんから同じお金をいただく。

これは「飲み放題」という形式で実際に採用されていますよね。これで「美味しいノンアルコールも用意する」というので解決できそうです。が、「良いお店」って「飲み放題」をやりたくないんです。飲み放題にすると「元をとらなきゃ」ってお客さんが必ずいて、ひどく酔っぱらうんです。トイレ掃除が大変ってよく聞きます。

②料理を高くする。

これ、最近のミッドタウンとかの高級商業ビルの飲食店では採用されていますよね。お料理、1800円とか2500円っていうのがたくさんメニューにのってて、みなさん普通に注文しています。

これを普通のお店でも採用すればいいのですが、やっぱりお客さん「安いの」が好きなんです。だから安いお店にお客さんをとられたくなくて、「料理は安くして、お酒でも儲ける」っていう道を選んでしまいます。

③ソフトドリンクを高くする。

実は多くの夜の飲食店がどうしてソフトドリンクを軽んじて、お酒に力を入れるかというと、ソフトドリンクって「2杯、3杯」ってお代わりしてくれないんです。僕でもカフェでそんな何杯もジュースやコーヒーは飲みません。でもお酒だと「2杯、3杯」飲みたくなるんです。

だから最初から、すごく凝ったノンアルコールカクテルや、すごく美味しい高級なお茶を用意して、1杯2500円とかにするっていうのもアリです。でもどうでしょうかね、お客さん来てくれるでしょうか。

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