本と人と映画のオススメがズレることと音楽と料理のオススメはあまりズレないこと
「僕の友人なんだけど、すごくいいやつだし、収入もいいし、まず浮気とかしないし、ほんとオススメですよ。今度、一回会ってみませんか」みたいな話ってあります。
こういう男性が同姓の友人をすすめる場合って、女性にとってみると「うーん…」ってこと、よくありますよね。
「まあ仰るとおり、いい人なんだけど、どうも恋する対象じゃない」みたいな感じでしょうか。
そういう「女性の感覚」って、男性からはあまりわからないんですよね。
逆に、女性からも「○○ちゃん、すごく可愛いし、オススメなんだけど、今度、紹介するから会ってみない?」みたいなことを言われて、いざ会ってみると「うーん、まあ可愛いことは可愛いんだけど、なんか違うかなあ」ってこともあります。
恋愛相手として、「人をオススメする」って本当に難しいんですよね。男女の感覚の違いっていうのもあるし、微妙な好みの違いや、相性の問題もあります。
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先日、『サピエンス全史』という本を読んだのですが、まあとにかく面白くて、色んな人にオススメしたいのですが、「待てよ」って立ち止まってるんですね。
というのは、妻にこんなことを言ってみたんです。
「サピエンス全史読んでたら、すごいことが書いてあって、白人ってネアンデルタール人との混血なんだって。びっくりだよね」
そしたら妻が「それのどこがすごいことなの」って言うんです。
うーん、確かに「それのどこがすごいことなの」かもしれないですよね。
人に本をオススメするのって難しいですよね。
僕、人にオススメされた本や、どこかで誰かが絶賛している本を、その場でアマゾンで買って読むってこと、よくするんですね。
まあ「ハズレ」多いんです。ほんと、人の好みって色々で、だからこそ、世の中にはたくさんの本があふれてるんだなあとか思います。
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一方で、音楽と食べ物って「オススメ」されて、そんなにズレること少ないなと思いませんか?
もちろん、元々好みじゃない「演歌」や「激辛」をすすめられたりすると、「いや違うから」ですが、「だいたいそんなにズレない」ような傾向あると思います。
誰かが「あのお店のあの料理、最高」って言えば、ほとんどの場合、すごく美味しいし、「このアーティストを聞くんだったら、まずこのアルバムが名盤だよ」って言えば、まあだいたい「当たり」ですよね。
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さて、最近、「実はオススメが難しいな」と思っているのが「映画」なんです。
映画って「楽しみ方」が人によって違うんです。
僕は本当に「素人的」で申し訳ないのですが、「しっかりとしたストーリー」がないと、「なんか全然つまんない。退屈」ってなってしまうんです。
例えば、「美しい風景」や「素敵な会話とダンスシーン」とか「なんでもない日常なんだけど、わかる、こういうことってあるよね、みたいなシーンを積み重ねている映画」とかって、どうも「面白い!」って感じないんです。
AがBになって、そして二人はすれ違って、でも結局はCになって、最後にDになって大感動の嵐、って感じの「大きな物語」がないと、「この映画って面白い!」ってならないんです。
そういう「映画の楽しみ方」、「面白いと感じるポイント」って、人によって違うから、「映画のオススメ」って難しいのかなって思います。
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まあでも、これ、今なんとなく思いついたことを書いただけで、「誰にでも通用する説」だとは思っていません。
「料理こそオススメは出来ないよ」とかって感じる人もいそうです。
でも、「オススメすること」っていったい何だろう、なぜズレたりするんだろうって最近よく考えてまして、引き続き、この件、考えていきます。
お酒やバーについての僕の本です。『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?』
bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。
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