「つらみ」と「ワンチャン」にオジサンはどう対処すべきか

先日、25歳の女性が「つらみ~」って言ったんです。

「あ、これが噂の名詞にして感情表現するヤツだ。本当に使うんだ」と思って嬉しくなりました。

あの、ご存知ですよね。「死にたみ」とか「眠み」とか言う表現。「死にたい」とか「眠い」とかって言うと、ちょっと強すぎるから、名詞にして客観的にして、ちょっと控えめ感が出る最近の流行り言葉です。

こういう世間で流行っている言葉ってついついバーのカウンターで話題になりがちです。

30代後半の女性が「20代の男の子がワンチャン、ワンチャンって言うから意味がわからなかった」ってことも言ってまして、知ってますか、「ワンチャン」って言葉。

「つらみ」は知ってても、「ワンチャン」は知らない人が多いですよね。僕も全く知りませんでした。

簡単に言うと「可能性はある」のことのようです。「ワンチャンあるよね」って言うと「ちょっとくらいは可能性があるよね」ってことです。ええと、聞いたことないですよね。僕は電車の中で意識して耳をすましてたら、すごく若い人たちは使っています。

こんな話を30代前半の男性にしたところ、「そういう流行り言葉を知ってるか知らないかっていう話題はつまらない」と指摘されました。

うーん、確かにそうですよね。

僕が若い頃、オジサンやオバサンが「最近はナウイとかダサイって言うんでしょ」って言ったとき、「まあ言う人もいるけど、自分は使わないなあ。でもそういうとつまらないだろうから、どうやって話をあわせようかなあ」って悩んだのを思い出しました。

そして、確かに30代前半の頃はテレビで「渋谷にいる女子高校生の流行り言葉」みたいなのをやっていたら、「うわ、つまんない」と思ってチャンネルを変えたように記憶しています。

なんなんでしょうね。こういう流行り言葉への感覚の違いって。

これを親しくしている48才の映画業界人(最近、コンサル系の会社を始めたばかり)の友人に言ったところ、「ええ? 林くん、そういう時は正しいオジサンは『ワンチャンって何? 王貞治のこと?』って言わなきゃダメだよ」と教えてくれました。

うーん、そこまで自分を捨てて、オジサンになるべきなのか、今のところ悩み中です。

#コラム

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