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中田くんのことと、11月22日の日記

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#私小説

この仕事をしていて、楽しいことのひとつに「お客様同士の関係性を想像する」というものがある。

「お互い敬語かあ、ということは仕事の関係かな」とか、「こっちの男性は敬語で、こっちの女性はタメ口ってことは女性が上司かな」とか、「ふむふむ、まだ付き合ってないし、もしかしてキスもまだくらいの関係かな」とか、「『奥さんには今日のこと何て言ったの?』、ってことは不倫かあ」とか、色々とおもしろい。

僕がなぜお客様同士の関係性を考えるのかというと、それによって、「ちょっと距離を置いた方が良い」とか、「男性は彼女を酔わせたいから、女性のグラスが空いたら、『何かお持ちしましょうか』を言った方が良い」とか、僕の接客をそれぞれのお客様の関係性で変える必要があるからだ。

そしてもちろん「お互いタメ口の同性同士の友人」という関係もある。

そんな彼女ら彼らも、「お互いフラットな関係」ということもあれば、「どっちかの方が主導権を握っている」ということもある。

そういう関係性を見るのも好きだ。「ああ、この女性は既に結婚して子供もいて、この友達の独身女性に色々とアドバイスしているんだ」とか、「ああ、この男性は、この友達の男性の成功を心から喜んでいるんだ」とか、「上下の中にもお互いを尊敬しあっている」というのが見えてくると、やはり嬉しい。

あなたの友人関係はどうだろう?

必ずあなたが「主導権」を握っているのだろうか。それとも、全ての人とフラットな友人関係を好む方なのだろうか。

僕はどちらかと言えば、「全ての友人とフラットな関係を持つ」という方が好きだ。

年齢を重ねてくると、どうしても僕の方を「上」として接してくる人も増えてくるが、出来る限り、相手も僕のことを軽く笑えるような関係で、僕も相手のことを軽く笑えるような関係でありたい。

しかし、僕の人生で、ひとりだけ、「圧倒的に彼の方が上だな」という男の友達がいた。

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