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バー・ホッピングって知ってますか?

今、日本中どこでもそうかと思うのですが、外国人のお客様、本当に増えましたよね。僕、もう、英語を話さない日、ほとんどありません。

欧米人のお客様って「長居」しないのってご存じですか? もし長居するときは、彼らは僕たちモンゴロイドよりもアルコールが強いので、たくさんお酒を飲んでいただけます。

その「あまり長居しない」という彼らの習慣は知っていたのですが、最近、何度か、「飲んだらすぐにお会計」っていう外国人のお客様がいて、最初は「あれ? なんか不快なことがあったのかな」って不安になったのですが、すごく笑顔で「いいバーだね、じゃあ!」みたいなこと言ってるし、

とか考えていたら、「あ、そうか、バー・ホッピングしてるんだ」って気がつきました。

ご存じですか? バー・ホッピング。

まあ英語で言ってるからかっこよく響きますが、要するに「酒場のはしご」ですね。

これ、やったことありますか? すごく楽しいんです。

bar bossaを開店して数年たった頃、やっと余裕ができたので、妻と香港旅行に行ったことがあるんですね。

僕たちはバー経営者なので、参考のためにとにかくたくさんのバーに行ってみようって考えたんですね。

飲食店がたくさんある地域に行って、外からお店の雰囲気を見て、あまり悩まずに「ここだ!」って決めて、フラッと入って、一杯だけ飲んで、お会計をしてすぐに出て、そしてまたその辺りを歩いて、バーの看板を見つけたら、「次はここだ!」って決めて、フラッと入って、っていうのをやったんです。

まあとにかく楽しいんです。

香港はイギリス領だったから、いかにも英国風パブみたいなのもあれば、すごくクールな香港のお洒落な若者が集まってるバーもあるし、ラテン音楽がかかってる(たぶん)フィリピン人がスタッフのバーもあれば、ラウンジ風のバーなんかもあって、すごく楽しいんです。

そのバーで1時間や2時間いるとなれば、「本当に僕たちがしっくりくるいいバーなのか」っていうのをあらかじめ調べるはずなのですが、まあ1杯だけだから、そんなに気にしないでポンポンいろんなお店に飛び込めるんです。

ああ、あの僕たちが香港でやった「バー・ホッピング」を、彼らは東京の渋谷でやってるんだなあって気がつきました。

 ※

バー・ホッピング、日本でも流行らないかなあって思います。

例えば知らない街に行きますよね。食事はお腹がいっぱいになるから何軒も行けないし、カフェもそんなに何杯もコーヒーは飲めないけど、飲み屋ならはしごできますよね。

同じくらいの量のお酒が飲める仲のいい友達と二人でとか、あるいは恋人やパートナーと、あるいは一人でもいいかもしれません。

最初は立ち飲み屋さんで生ビールを一杯だけ飲んで柿ピーをつまんですぐに出て、次はスペインバルでシェリーを飲んでオリーブをつまんですぐに出て、次はパブに行ってギネスを飲んですぐに出て、次はクラシックなバーに行ってギムレットを飲んですぐに出て、って感じで回ると、たぶん楽しいと思いますよ。

こんなこと書いていると、自分でもやりたくなってきました。

#コラム

お酒やバーについての僕の本です。『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?』 

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。

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