自分の中の乙女心を大切にしたい

※お正月は個人的なことを書いています。

本を3冊出して、いくつかの媒体で文章を書いてきて、ちょっとわかってきたことは、「他の人とは違った独特の個性がないと、その人の文章は埋もれてしまう」ということです。

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で、僕はよく「自分の個性」って何だろうって考えていまして、まず「バーテンダーを22年間続けてきた」っていうの、すごく大きいと思うんです。

というのは、職場で接する人達のほぼ全員が「酔っぱらっている」んです。

あなたは酔っぱらいますか? 酔っぱらったらどんな感じですか? 

酔っぱらうとすごく明るくなる人もいれば、すごく悲観的になる人もいます。

自分の自慢話をする人もいれば、ロマンティックな詩人になる人もいます。

そういう人たちと普通に接するというのが「職場であり日常」というのは、かなり特殊な状況なのではと自分でも思います。

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あと、もうひとつ、僕には他の人にあまりない「特殊な事情」というのがあります。

極端に「女性脳」のようなんです。

これ、何度も書いてますが、僕は車やバイクや電車といった「車輪文化」にいっさい興味がないし、地図が読めないし、オーディオの配線や、PCの設定なんかがさっぱりわからないし、いわゆる「男のこだわり」って何もないし、まあとにかく「男の子的なもの」って全く興味がないんです。

で、顔はいたって「47才のおっさん」なのですが、心の中に「乙女」がいるんです。

雨を眺めていると、どうしても「雨の妖精」のことを思ってしまうし、月をぼんやり見ていると、月から僕たちを見ている誰かのことを想像してしまうんです。

で、そういう作品を書く人が好きで、色々とチェックしているのですが、例えばコマツシンヤという漫画家がいまして、この人の世界観なんて大好きなんです。→ https://cakes.mu/posts/12939

あるいは、このnoteでカワイミナミさんという人が絵本を描いているのですが、こういうのすごく好きなんです。→ https://note.mu/namima/n/n9345d67b707f

ところで、このカワイミナミさんが先日、bar bossaに来店してくれまして、カウンターで僕のことを「絵本やお話の好みが私より乙女」と言ってくれました。

なるほど。そうなんですね。

たぶん、僕は、この「乙女心」のようなものが、独特な個性なんだなと思うんです。

 ※

先日、あるすごく売れている有名ライターの方と話していて、「いや、俺はそういう人と人の感情についてって書けないんです。もちろん自分も恋愛をしたり誰かを嫌いになったりはするんですけど、それを文章で説明するって出来ないんです」ってことを言ってたことがあるんですね。その方、すごく「男性っぽい」んです。

で、その時やっと「ああ、そうか。僕みたいな恋愛や人の感情について書く男性って珍しいんだ」って気がついたんです。たぶん僕が「男性だけど女性脳」だからなんです。

昔はこういう自分って「ちょっと変なんじゃないかな」ってすごく気にしていたのですが、今となってはやっと肯定できる、というか大切にしたい「特殊な感覚」なのかなって思っています。

#コラム

bar bossaは年始は4日から営業いたします。

飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp

僕が選曲したCDです。Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa → https://goo.gl/tOKcGu

iTunesでも配信しています。→ https://goo.gl/9QJywf

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「妻がいないと身体がセブンイレブンに」です。

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