子供に携帯電話を持たせるタイミングは? という質問に答えました。
※水曜日は質問に答えています。
【質問】
林さん、携帯電話を持っていないと書かれていますが、
お子さんに携帯電話を持たせたタイミングは?
またその時に何か「約束」とかしましたか?
【答え】
なるほど。こういう質問が来るんですね。
正直に答えますと、僕は娘がいつ頃から携帯電話を持ち始めたのか覚えていません。
確か、中学の途中の頃に「いつでも連絡できるように」という理由で持たせたような記憶がありますが、それも定かではないです。
そういう「娘のこと」って妻にまかせっきりなんです。娘のことというか、家のことの全てを妻にまかせているんです。
僕は家のローンとか、貯金がいくらあるのかとか、僕が死んだら保険がいくら妻がもらえるのかとか全く知らないんです(でも保険は入っています。何度かサインした覚えがあるので)。
※
でも、そういう話を知りたいわけではないんですよね。
「子供をどう躾るか、その方針」みたいなものを知りたいのではないでしょうか。
僕は「子育て」みたいなことをやってきたという気持ちはあまりないのですが、思うのは「子供というものは大人がどういう風に教育しても、勝手に自分自身で育つ」ということです。
「こういう人間になってほしいな」とか「こういうことを小さい頃に教えたから大きくなったらこういう風に感じる人になるだろうな」とか色々と親は考えますが、まず思った通りにはなりません。
「双子の一方が里子になって、別々の家庭で育てられて、大きくなった二人を比較する」という調査があります。
その調査だと、「別の家庭で育ったのに、同じような性格に育って、同じようなタイプの配偶者を選ぶ」ということが判明したそうです。
すごく貧乏な家庭で育った人が「それをバネに成功する」というパターンもあれば「それが原因でグレる」というパターンもあります。
思ったより、人間の人生って「周りの環境」よりも「本人の性格や気持ち次第」なのでは、と僕はいつも思います。
※
「ええと、林さん、そういう話じゃなくて、新しいツールに関してはどういう風に子供は対応すべきだと思っているの? ほら携帯電話を使った犯罪とかあるし、携帯電話で得られる情報が子供の心に与える悪い影響とかどう思ってるの?」という質問でしたら、僕はこう考えています。
「映画」というものがこの世の中に現れたときに、「こんなものは人の心に良くない」と識者達が口々に言ったそうです。
でも、ご存知のように、今は「映画」は「文化」であり「芸術」です。
「マンガ」や「テレビ」なんかもそうですよね。
そういう「新しい表現方法」が出てきたとき、必ず人は警戒するし、もちろんそれを使って「良くない表現」をする人も必ず出てきます。
でもそれは携帯電話に限らず、人間である限り、普通に接していても「悪い人は悪い」し「良い人は良い」です。
機械とかメディアよりも、それを使いこなす人間の方に僕は「原因」があると思います。
ですので僕は娘を信頼して携帯電話は持たせています。あの、うちの娘、こういうとアレですが、すごく根が真面目なんで悪いことは出来ない人なんです。
ダメな人は大人でも携帯電話を悪く使うし、子供でも健全な心を持った人はちゃんと使いこなすと僕は思います。
こんな答えで良かったでしょうか。
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