おやつ
※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。
あなたの実家に「お菓子をストックしておく棚」はありましたか?
僕の実家はありました。ポテトチップスやサッポロポテトやブルボンのお菓子なんかを常時ストックしておく棚がありました。
うちは両親は共働きだったので、子供が小腹がすいたときのために、あのお菓子を親が用意しておいたんだと思います。
ところで、うちの妻の実家はそういう「スナック菓子」を買う習慣がないんですね。もちろん、ストックする習慣もありません。
お菓子はお母さんが作るか、美味しそうなケーキ屋さんやお饅頭屋さんから買ってくるか、誰かお客さんからお土産でもらうもののようでした。
こういう「家庭ごとに違う食習慣」は結婚した場合、ほとんどが「妻の実家のスタイル」にあわせますよね。
例えば「箸立てには食べる先の方を上にするか、手で掴む元の方を上にするか」とか、「お鍋は直接箸をつけてもいいか、それとも菜箸でとるべきか」とかって問題です。
で、うちはもちろん、妻の実家のスタイルになっていまして、お菓子は妻が作ったり、どこか特別な美味しいお店で買ってきたり、誰かからお土産でもらったりするものなんです。
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だから、妻がいないときに、ビールやワインやコーヒーを飲もうかなと思ったら、「ちょっとしたお菓子」がないんです。
僕としてはポテトチップスやブルボンのお菓子があればそれで良いのですが、そんなストックがないんです。
僕は「そういうスナック菓子にはそういうジャンル特有の味の魅力がある」と常々思っているのですが、そういうのを食べた習慣がない妻にとっては「すごく不思議で濃厚な味付けのスナック菓子」なんかは、「そんな味付けのものを口に入れるなんて!」って感覚のようなんです。
※
で、そういう妻とずっと生活をしていると、全くスナック菓子を食べなくなってきますよね。そしたら、不思議なことに味覚が変わってくるんです。
僕、実は、ミスタードーナッツのフレンチクルーラーが大好物だったんですね。
あんな美味しい物は世の中にない、くらいに思っていたんです。
妻はその僕の嗜好を軽蔑していまして、「ドーナッツはオールドファッションでなくてはならない」っていつもいつも言ってまして、僕も「フーン。そんなものなのかな」と思って、もう10年以上もフレンチクルーラーを食べていなかったんです。
で、先日、久しぶりに、日曜のお昼にフレンチクルーラーを買って、食べてみました。
ミスタードーナッツ関係者の方、本当に申し訳ないのですが、かつて感動していたあの味ではなくなっていたんです。もちろん変わったのはフレンチクルーラーではなく、僕の感覚です。
ちなみに僕のかつてのもう一つの大好物は、高田馬場の駅の出たところのカスタードクリームが入った大判焼きなのですが、20年以上食べていません。
今ならどうなのか気になるところです。
※僕のcakesの連載をまとめた恋愛本でてます。「ワイングラスのむこう側」http://goo.gl/P2k1VA
この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています。今日は「渋谷のこんな名店知らなかったシリーズ」です。
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