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【詩②】枯れた心



私は心が枯れている
水を注げど注げど
干からびてしまう

されどその分愛に敏感である
一滴垂らせばその潤いを
全身で感じることができる
小さな優しさでさえ
とてもとても感動し感謝する

私は心が枯れている
だからそのつらさがわかる
元気のない花をみかける
自分にある水分を振り絞りかけに行く
すると元気になった花を見て
不思議と瑞々しくなる
枯れているのに
朽ちることはない
そこには愛の実がなっているから

私の心は枯れている
その分いろんなことを知っている
一滴一滴の水を覚えている
水から話を伝え聞く
循環を知り次の世代へ希望の種を残す

私の心は枯れ果てた
それでもそれは
次に託すために枯れ果てた
枯れた心は朽ち果てて肥料となる

枯れた心は還らない
でもいろんなことを教えてくれた
その上で私たちは私たちの生き方を選ぶ
彼が残した養分を頂きながら
愛を循環させ発展させ
そしてまた次に託す

枯れた心も悪くない

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