見出し画像

キャプテン翼ワールドユース編という怪作

先日アルゼンチンとフランスの熱戦の末にアルゼンチンの36年ぶり3度目の優勝で閉幕したワールドカップ
日本代表もドイツ、スペイン、コスタリカと同組という勝ち抜けが絶望視されていた死のグループを勝ち抜き、見事にベスト16に進出して日本中を沸かせてくれました。

今でこそ日本のワールドカップ本大会出場はさほど珍しい事ではなくなりましたがこのワールドユース編の連載が開始されたのは1993年、日本史上初のワールドカップ本戦を掛けたアジア予選最終試合の後。

一点リードでロスタイムを迎えたイラク戦、残り時間はあと数秒、「この一点を守り切れば悲願が叶う!」日本中が期待を膨らませましたが待っていたのは歓喜ではなく残酷な悲劇
イラクのショートコーナーから上がったセンタリングをオムラム・サルマンにヘディングでゴールを奪われ日本は得失点差で予選3位敗退...

29年経った現在でも...否...永遠に日本サッカー史で語り継がれる事になるであろう【ドーハの悲劇】、そんな失意の中で『自分達が日本をワールドカップに連れて行く!』そう決意した大空翼をはじめとする黄金世代がワールドユース(現在で言うU-20ワールドカップ)優勝を目指して奮闘する物語、それがこのキャプテン翼ワールドユース編(以下:ワールドユース編)です。

1981年から連載を開始し、当時の日本ではマイナースポーツであったサッカーを一躍人気スポーツに推し上げるだけでなく世界中で愛される作品となった『キャプテン翼』
今回のワールドカップで獅子奮迅の活躍を見せたアルゼンチンのメッシ、フランスのエムバペを始め世界中のサッカー選手に影響を与えた偉大なサッカー漫画の続編

そんなワールドユース編ですがまさかの打ち切りで幕を閉じます。前作の栄光のおかげで翼達の優勝まで描かれるのですが因縁を匂わされていたライバル達がスポーツ新聞の見出しの描写で次々とダイジェスト的に敗退していくのは本誌をリアルタイムで追っていた当時のキッズ達にも非常に衝撃的だったのでは無いかと思います。(この記事の見出し画像で翼と共に『私が主人公のライバルです』という佇まいで見栄を切るドイツ代表シュナイダーくんもまともな試合描写すらなくダイジェストで敗退)

しかし声を大にして私は言いたい!
『ワールドユース編は駄作などでは無い!』と

ワールドカップをきっかけに久々に読み返して面白さを再確認、当時の編集部が打ち切り決定した事への抗議気持ち、作者の陽一への「サッカーのルール知ってるか?」という気持ちを発散する為に文庫版全12巻を私なりに1巻ずつまとめたい気持ちが溢れてきてこの記事を書きました(まとめるかどうかはわかりません)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?