054キベリタテハ

キベリタテハは本州では山地で8月頃に発生するタテハチョウです。
翅表の地色は「あずき」色と表現されることが多く、金色の縁取り、青の斑紋と美しい蝶です。
あずき色と縁取りの両方を良い色で撮影することが難しく、あずき色が綺麗だと縁取りは白っぽく写り、金色が綺麗だと内側が黒っぽくなってしまいます。
少し縁取りが白に近いですが、まずまず両方を表現することができた写真です。

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このように崖やがれ場、崖崩れ防止のブロックなどに止まることが多いです。
吸水も観察機会が多く、こちらも結構良い色で写せました。

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成虫で越冬し、春先に縁取りが薄くなった個体を観察することもあります。
6月に北海道へ行ったときに撮影した個体がもっとも縁取りが白かったです。
このような状態を「シロベリ」と呼ぶことも多いです。

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吸蜜は一度だけヌルデの花で撮影しています。
めったに吸蜜はしない蝶ですが、まれにヒヨドリバナなど白い花で吸蜜するようです。

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樹液にも来ますが、生息地に樹液が出ている木は多くないので、こちらも一度だけの撮影です。
シラカバの樹液での吸汁です。

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好きな蝶ですが、近年数が減っているので心配です。
ダケカンバ、シラカバなどが食樹で、開発などで減少しているわけでもない地域でもほとんど観察できなくなっています。
同様に数が減っていたクジャクチョウは復活しているので、キベリタテハも復活するのを期待しています。

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