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BG2, Watcher's Keep 屋上、ヘルムの騎士と主人公の対話1、暴かれた欺瞞

***ウォッチャーズキープにて。最終盤のクライマックスのひとつ、ネタバレ注意!***





<最下層で”囚われしもの”にヘルムの騎士らの不実を聞かされた主人公は、いったん彼を封印するのをやめて外に出、騎士らの筆頭のオドレンを質しに向かう>

オドレン
「戻ってきたとは!我らは…我らには最下層の牢獄が破られたのが感じられる!何が起こったのです?封印をしなかったのですか?」
主人公
「私はあそこで話をしてきました、ご心配なく、あなた方のおっしゃる”囚われしもの”と。でも、まだ封印はしていません」
オドレン
「そんなことは私にはどうでもいい!<主人公>…あなたは囚われしものを倒してしまったのではありますまいね?!もしそうなら、あなたは愚かにもあれをアビス*に帰してやってしまったのですぞ…どうなのです!」
主人公
「”アビス”?あなたは囚われしもののことは何も知らないと仰ってましたよ。私に嘘をついていたのですね!」
オドレン
「その通りです、<主人公>。私はあなたを欺きました、というのは必要だったからです。しかし、あなたが囚われしものを倒したとあっては台無しだ。やつは自由になり、ヘルムは赫怒なさるだろう!」
「来るのです、我が兄弟たち!我々は最下層の牢獄まで行かねばならない。バールの子*が道を清めたあとだから今となっては安全だ…我々は我々の目で囚われしものが真に倒されたかどうか確かめなければ」
「あなたは自分で自分のしたことがわかっていないのだから、<主人公>、あなたの愚かさは許してさしあげましょう、ご安心なさい。では、さようなら」
イモエン
「『あなたの愚かさは許してさしあげましょう』ですって?フン。自分から災いを求めるとも知らないで」
オドレン
「さあ、早く!」
<オドレンら、キープに入っていく。その直後、古えのヘルムの騎士の亡霊が主人公の前に出現>
亡霊
「あああ…バールの子ではないか。では、汝の時がすでに訪れた*というのか?ヘルムの道を大きく踏み外したのが、このたびはわが兄弟そのものだったとは、なんと悲しいことか」
「ヘルムが我らのもとに来られたその昔、我らは我らの義務を拒むことはできなかった。私と多くの私の兄弟たちは、この場所を守るためにすすんで命をささげた。その義務も今はもう終わろうとしている」
「かの兄弟、オドレンは、臆病と不誠実をもって汝を欺いた。ヘルムのお眼からご覧になれば、彼の運命は極まった。汝は”徹宵の騎士*”を真に救ってやってくれないか?」
主人公
「あなたは何がお望みなのですか?」


*D&D界の地獄のひとつ。D&Dでは地獄の種類も盛りだくさんだが、アビスは奈落とも言われるワチャワチャした無限の階層の地獄。カオティック・イーヴィル(混沌にして悪)のデーモン族らのふるさと。なお、デーモンのライヴァルであるデヴィル族は、同じイーヴィルでもローフル(秩序)で、こちらはナイン・ヘルまたバートルといわれる九層地獄にキチンと階級にしたがって暮らしている。
*主人公のこと(イモエンも一応そうだけど)。バールは殺人を司る殺戮の神だったが、自らの滅亡を予測した時あらゆる種族との間に子を儲け、のち自分が復活する時のエネルギー源にしようと企てた。
*バールが地上に残した子供たちが争い合って、この世は戦乱に巻き込まれるだろうと賢人アラウンドーが予言した時代のこと。
*the Knight of Vigil. ヘルム神の信徒の騎士のこと。


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