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BG, ベイロスと主人公の会話1、地上に転送された芸人、派手な喋りの達人

<ラースウッドにて。主人公一行の前に突然ひとりのドロウ(ダークエルフ)が転送されてくる。最初は尊大だったドロウだが、自分が今いる場所に気づくとにわかに慌てだし、大声で早口にまくし立て始める。その口調がいかにも鮮やかなので、主人公のPTのニーラは感心して、まるでショーの観客気分>

ベイロス
「もう助けに来ていい頃だと思ってたぞ。この能なしが何をグズグズ―待て、こんなはずは!」
「バカ者!完全に復活できてないじゃないか!ヨワッて、ヨタって、それからヨレヨレのヨボヨボ同然だぞ!おい、知性までなくなっちまってる!」*
ニーラ
「へええ!」
ベイロス
「ナジム?おまえ聞こえてんのか?絶対服従のわが召使―友よ!どこにいる?!まさか俺をここに置き去りにする気じゃなかろうな!」
「くそっ!このコシャクなコンコンチキ!キサマをそこから引きずり出してこのとんでもない場所―おっと。どうも。その、失礼した」
主人公
「はじめまして。私は<主人公>」
ベイロス
「こちらこそ、親愛なる、ああ、地上者よ。おたくはもしや、ここから一番近いアンダーダーク*への入口のありかはご存知あるまいな?」
主人公
「申し訳ないけど」
ニーラ
「この人、わざとあんな喋り方やってるの?」
主人公
「シーッ、ニーラ」
ベイロス
「うむ、知るまいとは思っていた。これは私のような、スッバらしいスーパー・スターにとって、スコぶるにスサマじき成り行きになりそうだぞ!」
主人公
「で、そういうあなたは、その、どなたなので?」
ニーラ
「本当だわ!五回連続*!あれ聞いた?」
ベイロス
「それまで忘れてなろうか?!自己紹介させていただこう。私こそはベイロス・バリティル、興行師ベイロスという名でより知られておる!ああ、そうとも。あのベイロスだ!跪いてお慈悲を乞うがいい。言われるまでもなかろうぞ」


*だんだんわかってくるが、ベイロスは一度死んだのを部下のジンの力で蘇ったのだが、その復活が完全ではなかったわけ。
*アンダーダークはドロウ(イービルのダークエルフ)の住む地下世界。ドロウは一般に大変気位が高く、尊大で、特に”地上者”を軽蔑・敵視している。同様に、地上の住民(特にエルフ)にも基本的に目の敵にされていて、普通ならめったに地上には出てこない。
*ベイロスはお喋りに頭韻を踏む(DとかPとか同じ文字で始まる単語を連続して使う)クセがある。ニーラはそれを数えて感心している。

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