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BG2, ToB, アローゴスと主人公の対話、破滅の使者アローゴス

***ToBのラサードの個人クエストの一部。ネタバレ注意!***





<ディープ鉱山地下にて。地下奥深くの広間で、主人公一行は従者を多数従えたアローゴス*を発見する>

ラサード
「アローゴス!私に立ち向かえ、臆病者!」
アローゴス
「この声は?どなたかね、あなたは?」
ラサード
「私の名前は知っているはずだ、悪魔め!」
主人公
「間抜けのふりがお上手ね、アローゴス!それとも”ふり”じゃないのかしら…」
アローゴス
「言ってくれるじゃないか、<主人公>。ああ、誰かはわかっている、貴様も、ラサードも。邪魔者どもだ、勝つ見込みもないゲームに手を出してくる連中だ」
主人公
「口でこそ偉そうに言ってるけど、アローゴス、私たちが現にここにいるのをどうしようもないわよ」
アローゴス
「ここにいてくれて嬉しいとも、<主人公>。貴様と、特にラサードがいるのがね。やつが自分の完全な失敗を余すところなく目にしながら、じっと耐えているのを眺めるのは愉快だよ」
「”二面の教団”*の魅力には逆らいかねただろう、ラサード?ちょいと匂いを嗅がされただけで、貴様はたちまち貴様の大事なサン・ソウルの教えを捨ててしまったんだからな」
主人公
「ラサードがどんなことをしたとしても、彼の心はずっとセルーネイと共にあるわ」
アローゴス
「偽善者の言い訳だな。彼が何を為したかが彼を決定する。彼が何を欲したかではない」
主人公
「あらそう?それならご自分が”二面の教団”をこしらえたことは、どう言い訳するのかしら?」
アローゴス
「”二面の教団”は単なる方便でしかない」
「シャールに忠実な者にとって、異教は何の訴えるものもない。”二面”に改宗するような輩は、いずれ我々の教団を弱体化させる裏切り者どもだ。シャールの館から不実な者を除くために、あんな教団をでっち上げたまでさ。が、やつらを根絶やしにできた上にサン・ソウルの教団まで不安定化できたのは、嬉しい誤算だったよ。*”二面の教団”は我が究極の目的を達するための手段に過ぎなかったのだ」
主人公
「どんな目的なの、怪物さん?」
アローゴス
「周りをよく見るがいい、人の子。まもなく我がしもべ達がここに花のごとく現出して来よう。異世界との扉が開こうとしているのだ!いったん開けば、そこから無限に影の世界の者どもの軍団が湧き出してくる。この世は間もなく、シャール女神の威力と栄光を思い知ることになるのだ!」


*闇と喪失の女神シャール(シャー)に深い愛顧を受ける悪の使徒にして、彼女を崇めるダークムーン教団の創設者。シャールが双子の姉妹セルーネイ(セルーネ、月と導きの女神)と永遠の敵同士であるのを受けて、セルーネイを信奉するサンソウル教団を排除しようとし、たびたび信徒の虐殺や破壊工作に及んでいる。サンソウル僧院で育ったラサードと兄ガマズはかつて虐殺事件の調査に派遣され、ガマズはダークムーンに襲われて重症を負った所をアローゴスに説得されて改宗してしまい、とどのつまりは弟のラサードと敵対してその手にかかることになってしまった(BG1のラサードのクエスト)。ラサードがアローゴスを激しく憎んでいるゆえん。
*The Twofold Trust。”シャールとセルーネイは実は二面を持つ同一の女神である”と説く、ダークムーンとサンソウルを折衷した新興宗教。この教祖がアローゴスと同一人物だと確信したラサードは、それを確かめるべく入信しようとし、制止したサンソウルの同僚に暴力を振るって破門された。それでも主人公と共に教団に潜入し、アローゴスの正体を暴露するのに成功するが、本人にはすんでの所で逃げられた(BG2、SoAでのラサードのクエスト)。
*二面の教団はダークムーンのみならずサンソウル信者にも人気を集め、改宗者が大いに出た。この後のことだが、終には独立したひとかどの宗門にまで成長した由。
*なお、サンソウルは3派に分かれていて、それぞれラサンダー(夜明けの神)、セルーネイ、スーニー(美と愛の女神)を信仰しているが、最大派閥はラサンダー。セルーネイはそれに次ぎ、スーニーはごく少数。

*ゲームでは、この場面のあとアローゴスは異世界(shadow plane)へのポータルを開けてそこに逃げ込んでしまう。すでに多数の強敵と戦闘状態にある場面だけど、放っとくとこのポータルからドンドン3匹くらいづつ影のモンスター(ドレイン&目潰し攻撃アリ)が召喚されてきて、大変厄介。だからすぐ後を追うのがいいと思うが、グズグズしてるとラサードがカッコいいセリフを言うのでそれを聞くもよし。


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