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BG2, SoA, ヴァリガーとラサードの会話、血族の重荷

<ヴァリガーはアンデッドに変貌した両親を、ラサードはアローゴスという男に唆されて邪教に走った兄を、やむなく手にかけた過去がある>

ヴァリガー
「何を悩んでるんだい、友よ?」
ラサード
「いつも私を悩ませている例のことです、ヴァリガー」
ヴァリガー
「アローゴスか」
「あんたはあいつに力を使いすぎる」
ラサード
「あの男は私の兄を殺しました」
ヴァリガー
「あんたがずっとその調子でいると、今にあいつはあんたまで殺しちまうんじゃないかな。それじゃ元も子もなくすぜ」
ラサード
「兄の仇を放っておくくらいなら、死んだ方がましです」
ヴァリガー
「あんたが何をやったところで、兄さんは生き返りはしない。あんたは今は自分のために生きなくちゃいけない」
ラサード
「あなたなら、そうしますか?」
ヴァリガー
「…」
「俺なら、そうしようとする。血族の重荷についちゃ、俺はいやと言うほど知らされてるから」*
ラサード
「では、これから我々は二人とも、自分自身の人生を生きるという難問に、取り組まなければならないもののようですね」


*ヴァリガーはアスカトラ有数の貴族の末裔だが、先祖のラヴォクというネクロマンサー以来、血筋が悪しき魔力に呪われて、家系からヴァリガー自身の母親をはじめ魔法に魅入られて身を滅ぼした者が何人も出た。ヴァリガーは諸悪の根源のラヴォク(一族の精を奪うことで不老不死となったとされる)を殺すことと、呪われた血筋を自分の代で絶やすことを決意していたが、実際にラヴォクに対面してその死に立ち会った後、考えを変えた。

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