帝王学に触れた話

 昔、ラインの上に役員がほぼ内定してるくらい登り竜の人がいた。で、その人経由で回ってきた案件に私が指名された。少しやった辺りで、余りにも筋悪だったので「クソです。社の為になりません。止めましょう」って言っちゃったらライン外れた。アチャーやっちゃった。サラリマン基本ムーヴが出来てなかった。でも正しいことを言ったしええやろ。と思って本件忘れることにした。

 その一年後、その人が社内の特命チームを作ることになり、呼ばれた面子を見たら私がいた。ナンデ?私は反逆者やが?

 もうそっから先はどんなイジメを受けるか怖くて怖くて戦々恐々としてたんやが、言うても仕方ないので黙々と働いた。そしたら期末なんか良い評価が付いてた。ナンデ?私は反逆者やが?そういえばその後もその人にはなんか気さくに話し掛けられるし一つも嫌な思いせんかった。結局、そのPJも成功裏に進んでいる。

  なんとなしにその後の特命チームのラインを見返すと、私以上の天邪鬼だらけで、凄いと社の批判を役員に直訴した方までいて、イエスマンが全然いなかった。これは、アレだ。多分ワザととこうしてる。新しいことなので。ヤバい所で自動的に止まる様に。反逆者だらけで本人の居心地は最悪になるのに。

 これはJTCに勤務したことがあれば分かることだけれども、JTC上席者の大体はPJが成功するかより自分の在任期間中メンタルペニスが気持ち良いかしか興味が無いので偉くなると昔部下だったイエスマンを集めてクラブ・イエスを作ってしまう。これはあらゆるストッパが最初から壊れてるので一つ間違うと全滅する

 要は登り竜の人は敢えて天邪鬼だらけのラインを作り、自分のメンタルペニス爽快度よりPJの未来を重視した。これをやる人はJTCだと本当に少ない。特に偉くなった後では。昔の皇帝が身近に道化を置いた理由にふと思いを馳せ、あ、やっぱ違うな、と思った瞬間でした。

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