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思いやる、を、考える。-出張ゲームマーケットbyR.O.U参加体験記-

1.きっかけ(読み飛ばしてもよい部分)

出張ゲームマーケットに参加しようと決めた日は、恥ずかしながら、前日の夜遅くだった。

イオン越谷レイクタウン店で開催される出張ゲームマーケット、入場は無料、試遊テーブルあり、出展サークルは大手が並び、数サークルではあるが地元で活躍される個人サークルも並ぶなど、本当にミニマル化されたゲームマーケットという雰囲気だ。

先週、それこそ感染症に恐れを抱きながら参加した川崎のボードゲームフリマが無事に終わったばかりの僕。
体調は至って健康そのもので、熱や喉はおろか、逆に連日の創作による精神的な疲労が勝るくらいだった。

「行こう!」と決めた大きな理由は、感染症禍というマイナスの雰囲気の中、企業が取り組む活動や、次回ゲームマーケット秋に向けた、主催として何かしらの動きが読めるのではないか。

……といった崇高な考えなどではなく、どちらかといえばSNSで「行ってみようかなぁ」と悪びれもせずつぶやいたことがきっかけだ。

「男に二言はない!」

日課の4コマを執筆した後、オシャレなど微塵も考えず、着のみ着のまま、半ば勢いで最寄駅へと走った。


片道約2時間ほどの電車を乗り継ぎ、越谷レイクタウン駅に到着。

駅ホームと連結したエスカレーターに乗り、向かうは一路、moriの広場だ。

2.到着(各サークル紹介)

持ち前の方向音痴を炸裂させながら、歩くこと約15分、無事に会場となる「花の広場」へと到着した。

R .O.U様とのコラボののぼり

イベント詳細
「ゲームマーケット」公式ブログ「【イベント】出張ゲームマーケットby R.O.U 開催のお知らせ」より
(詳細URL:https://gamemarket.jp/information/177312

販売棚と、各サークルの試遊テーブルがはっきりと区分され、各サークルはこの夏の新作ボードゲームや各社一押しのボードゲームを展開しながら、立ち寄った多くの家族連れに笑顔で説明を行っていた。

次回2022秋の情報も裏面にちょっと掲載されていました。

入口ではいつものだいだい色のハッピを身につけたスタッフの方が、ゲームマーケット秋2022のチラシと、来場特典のうちわを配っていた。
「チップ・コロ・バン」は自分にとって初めて目にするイラスト。これが次回秋のカタログの表紙なのかな、と勘繰ったりもした。

チップとコロはゲームマーケット公式キャラクター(バンもいるよ!)


早速、各種試遊テーブルを回る。

アークライト様。発売されたばかりの「ラブレター10周年記念版」や、小さなお子さんも楽しめる「宝石がいっぱい」などの試遊が人気でした。


itten様。イベント特製の巨大バイキングシーソー(非売品)はもちろん遊ぶこともできます。今日発売のファンブリックシリーズ新作「ジャッジドミノ(チキンドミノのリメイク作)」も販売、プレイ可能でした。

636games&一撃堂ブース。地元埼玉・北越谷を中心に活動されるサークルです。人気の「ジェレミア魔法学校」シリーズや、代表作ちぇいにんぐの試遊を行なっていました。

こちらも地元埼玉県の社会人サークル「ヴェルフェル」様。協力して勝利を目指す「みんなのさいたマップ」を試遊、販売しておりました。地元のボードゲームだけあり、多くの方の目を引いておりました。

「まじかるベーカリー」シリーズも人気のMAGI様。ネコがテーマの正体隠匿系カードゲーム「なにがどうした?ゲーム」、ネコ語で相手に言葉を伝える「ニャーニャーニャーゲーム」などをテーブルに広げておりました。


すごろくや様。エプロン姿の出展者さんが笑顔で各作品を紹介されており、子どもたちのキラキラした笑顔に応えておりました。元気な笑顔って人を惹きつけますね!

JELLY JELLY GAMES様は今年春に発売されたばかりのカードゲーム「ユーテル」や、根強い人気を誇る「クアドロカラー」などを展開されておりました。ユーテルはお笑い芸人「なすなかにし」の中西茂樹さん考案の大喜利ゲームです。


今回の出展サークル以外にも多くの作品が並ぶ販売棚。各サークルの定番から、オインクゲームズ様のキャップやマグカップなど各種グッズ、ClaGla様新作「私立ゴロ合わせ大学」なども人気でした。

大型施設とコラボしたイベント(2年前1月のゲームマーケット出張版in東急ハンズ新宿店、など)は、お会計時にクレジットカードが使えるからいいですね。……ええ、今回も異常なく予算オーバーです。(しくしく)


30分ほど堪能したのち、帰宅の途につく。


3.思いやる心(末端サークルの戯言、エピソードを添えて)


買い物棚をあれこれ物色していたときの話である。ふと、親子のやりとりが耳に入った。

「パパーこれで遊ぶー」
「えーボードゲームなんて難しくて◯◯ちゃんにはできないよー」
そのすぐあと、そんなやりとりを交わした親子が、仲睦まじく試遊テーブルのボードゲームに熱中していた。

別のテーブルでは、すでに3回連続の試遊で「もう極めた!」と豪語するお子さん連れを目にした。

それを聞いた僕は、すごく新鮮な気持ちになった。

僕の出展するイベントが、どうしてもインディーズ作品や中古ボードゲーム販売を中心とするイベントで、来場される方が「多少なりともボードゲームを見聞きされた方」が多かったがゆえに、そうした「ボードゲームの面白さを知るきっかけ」を目の当たりにできたことが新鮮だったのだ。

そして、試遊、体験された方の多くからは、ひと目で「楽しかった!」の気持ちが伝わるほど、笑顔がこぼれていた。

SNSを離れ、周りの方に、それこそ「ボードゲームの世界を初めて知る」方に、直接楽しさの真髄を伝える、そんなイベントだったように振り返って思った。

改めて「ゲームマーケットの理念」を読み返す。

アナログゲームのイベントであるゲームマーケットは、「みんなでたのしく」過ごす場でありたいと思っています。「みんなでたのしく」過ごすには、「人を思いやる心」が必要です。「みんなでたのしく」過ごせ、「人を思いやる心」を自然に育める、そういうイベントでありたいと願っています。

(引用:ゲームマーケット公式ブログ「ゲームマーケットとは」)
URL:https://gamemarket.jp/about

初めて触れるもの、初めて体験するもの、それは往々にして「不安」や「恐れ」などのネガティブな気持ちがつきまとうものだ。
その気持ちを汲み取り、笑顔で、そして周りへの楽しさをアピールすること、それこそが理念に綴られた「人を思いやる心」の一端ではないかと考えた。

本イベントに参加し、改めて「人を、とりわけ、不安の中にあるだろう方に手を差し伸べる、思いやる」といった気持ちを、それは独りよがりにものを売る、アピールする、といった考えから一線を画した「自ら周りと触れ合い、親しみ、何より自分の気持ちを媒介させ、さまざまな楽しさを自分の言葉や体で提供する」そんなやり取りから生み出されることを実感した。

それは、ひいては自分の創作する中の「売上もそうだけれど、何より手に取ってもらえる方に笑顔になってもらいたい」気持ちにも通じる気がして、少しむずがゆい思いがしたのだった。

次回はゲームマーケット秋で!

本イベントは明日 7日10時~20時まで開催される。


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