ベネデッタ

ポール・ヴァーホーヴェン監督の最新作。修道院における同性愛についての告発の記録という、実話に基づく話だそうである。この作品について、カトリック側から非難が巻き起こてちるとか。曰く、神への冒涜だとか。この非難については、私は100%監督を支持する。監督にしてみれば、記録に書かれていることをそのまま映画化したのだ、冒涜行為についての記録を映画にすることが冒涜にあたるのか、というロジックである。しかし、支持はするが私はこうも思う。(監督、相当確信的にやってるな)と。なぜって、描写がとにかくどギツい。ポルノレベル、というかあまりにストレート。いやーだってさ、まさか冒頭のマリア象が伏線になってるなんてさ。同性愛の二人はほとんどのシーンすっぱだかだし、裸を見せられすぎてこれが普通と思われるほど。でもこれ自体は「スターシップ・トゥルーパーズ」からやってることではある。それに、テーマ自体は性の解放でもあるかもしれないけど、それ以上に、「社会に抑圧されている女性の解放」でもあると思う。前作『ELLE』から続くテーマであり、リドリー・スコットの『最後の決闘裁判』と対をなすものでもある。内容としては、すばらしい。エロくてすばらしい。

冒涜かについては、イエスはベネデッタの夢、妄想に登場するものの、ただそれだけで、神についてはとことんんニュートラルさを感じた。だからこそ、カトリックの人は激怒するのかもしれない。あと、最後司教に対して民衆がNOをつきつけてる訳で、教会の権威的にはまずいだろうなあ。

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