マガジンのカバー画像

11013の手紙に寄せて

772
11013でなければならない理由も、ないのだけれど。
運営しているクリエイター

2018年3月の記事一覧

セッションのミルフィーユ

セッションのミルフィーユ

書くことで、整理して伝えることができます。

誰かに会ったとき、その場が過ぎてから「あの時、こんな風に言えたら良かった」というようなことを思いつきます。思いついたところで、その場は過ぎてしまっているので、心の中で唱えるだけです。

また、声をかけることのできる距離が保たれている場合でも、会話の「間(ま)」が開き過ぎてしまうと、もう言い出せなくなって、結局心の中で処理します。良きタイミングで

もっとみる
ハウリング 〜適度な間合い〜

ハウリング 〜適度な間合い〜

強い主張は、同じ強さで跳ね返されることがあります。もしくは、一見受け入れられたようでいて、まるで本質を見てもらえずに受け流されるかもしれません。

落ち着いた態度でいることで、相手も静観してくれます。じっくり考え合ったり、お互いをちゃんと認識することができます。

考える隙を与えないようにまくし立てたりすることは、本当のことから目をそらさせてしまうでしょう。行動と心はひとつのもである、と考

もっとみる
コール・アンド・レスポンスの経験値

コール・アンド・レスポンスの経験値

からだの状態が、こころの状態なのだと仮定します。その逆も当然で、こころの状態が、からだの状態なのだとしておきます。

こころがとても大変であろうときに、せっせとからだを動かすことで、自己矛盾を防げるのかもしれません。本当はこころに余裕がなくて、ゆっくりしていてもいいようなときこそ、急に家事を徹底的にはじめたりするのは、こころが忙しいことのあらわれなのかもしれません。

からだのどこかが痛み

もっとみる
心づもり、見つもり、愛したつもり。

心づもり、見つもり、愛したつもり。

愛情表現のつもりで、こちょこちょやる。あえてうざったらしく、絡んでみる。

相手は、迷惑かもしれない。

愛するとはどういうことか。ひいては、信頼関係、パートナーシップとはどういうものか。男女の仲において?夫婦において?家族の間ではどうか?友人や知人だったら?今日初めて会う赤の他人だったら?とにかく僕は、いろいろと勘違いや、思い込みをしているかもしれない。

僕が親しみを込めて言った、

もっとみる
愛のやりとり

愛のやりとり

何かを残すことについて、2つのことを思います。

ひとつは、子孫を残すこと。

もうひとつは、覚えていてもらえるようにすること。

ひとつめの、子孫を残すというのは不思議で、何代もさかのぼると、もう誰もその人のことを覚えている人が誰もいません。それなのに、その人の存在が確実に子孫に影響しています。影響しているというより、必須です。不思議というより、素敵なことかもしれません。

ふた

もっとみる
ちりとりにすくわれる

ちりとりにすくわれる

最近、母方の祖母が亡くなったので、葬儀をやりました。葬場で棺に入った祖母の姿を見るのですが、そこにあるのは「器」であって、中身といいますか、主はもうおりません。不思議な気持ちになりつつも、冷静な自分を自覚します。

ところが式次第もすすみ、お経や講話も終わり、最後に花を棺いっぱいに入れ、蓋をして霊柩車に運び入れるところになると、涙が自然とこぼれ落ちるのです。さっきは目の前の祖母の遺体は「器」だ

もっとみる
幸せの有効期限

幸せの有効期限

犬の十戒というのがあるそうですね。

可愛い仔犬のいる生活

元気な愛犬との散歩

家族と戯れる姿

いろんな想像をして期待を抱き、人は犬を飼い始めるのかもしれません。ですが犬だって生きていますから、怪我をすることもあるし、病気になることだってあります。老いるし、甘えてこなくなったり、歩けなくなったり、飼い始めるときに抱いた期待のとおりじゃないことがほとんどなんじゃないかと想像しま

もっとみる
自己's

自己's

ライブハウスなんかに出演して、自分の作った曲を演奏したりします。「この曲はこれこれこういう経緯で…」なんて、あることないこと、その曲について話(MC)をしたりすることもあります。その際、本当にそういう経緯で作曲したかどうかは別にして、語りやすい語り口(「あることないこと」の、「ないこと」といえましょうか)が選ばれやすかったりします。正確には「選ぶ」というよりは、「端的な例」をその場でつくって示す、

もっとみる
クラウド3

クラウド3

これは良い、これは悪い。これは正しい、これは間違い。これは幸運、これは不幸。これは笑える、これは泣ける。

そのものがどういうものかというのを決めつけるのは、脳の機能なのかなと思います。なるべくなるべく、溢れんばかりに流れ込んでくる外の世界からの情報を単純化して処理しようとする、できるだけ楽をして、怠けようとする性質が脳にはあるのかもしれません。(「脳」の話だ、とも言い切れませんけど、ここでは

もっとみる
ポールダンサーの夜明け

ポールダンサーの夜明け

明日には揺らいでしまうような考えや意思決定・行動選択も日々ある一方で、一生揺るがない「軸」になるものがあるようです。

たかだかこれまで31年間の人生ですが、僕にとっての「軸」が、「音楽」なのかなと思います。あれをやったりこれをやらなかったり、だらだらきびきび、ずるずるきっぱりといろいろな人生だけれど、そのなかでも常に一番近くにも遠景にもあり続けたもの、それが僕にとっての「音楽」だったりします

もっとみる
そのブイは流れているか

そのブイは流れているか

人間は、信用なりません。

一度決めたこと、考えたこと、いろいろな選択・決定が、毎日毎日揺らぎます。

今何かを決めること、考えることはたやすいかもしれません。明日何を決めるのか、考えるのかを予知することはできません。だって、明日どうなっているのかというデータが、今日の時点ではないんですもの。

毎日やると決めてかかったことを、8日目にやめてしまったとします。やると決めた時には、7日間

もっとみる
名誉な子供扱い

名誉な子供扱い

どうしてか、男性の「子供みたい」なところは一生治らないように思えて仕方ありません。

大人になっても、ずーっと子供みたいなふざけ方をしたり、子供みたいに喜んだり、背伸びした難しい言葉を使っては子供みたいに大人びた気分になったりしています。

女の子はといえば、早々と人と人との間の関係性に興味を見いだし、おしゃべりを楽しんだり、友達や家族や異性との仲に一喜一憂したりしています。

女の子

もっとみる
短気の転機

短気の転機

1歳10ヶ月の息子とよく歩きます。家の近くの道路だったり、公園だったりするのですが、必ずといっていいほど、よく声をかけられます。「かわいいわねえ」なんて言う熟年女性が特に多いです。

息子は屈託無く楽しそうに、駆け回り、歩いたり立ち止まったり、時には私に抱き上げられていたりします。通行の邪魔になることもあるかもしれませんが、無防備に歩く私たちの姿に、向こうも警戒心というものがありません。目尻を

もっとみる
野生の庭

野生の庭

近づくと、逃げる。
離れると、いつの間にか遊んでいる。

野生のいきものを、胸に棲まわせている。

僕は、自分で作った歌をギターやピアノで弾き語りします。新しい歌ができることが僕にとってのうれしいことなのですが、これを作ろう作ろうとしていると、何をやってもダメなのです。つまらないものしかできない。自分にとって、ですが。

お風呂に入ったときや、入ろうと服を脱いで真っ裸になったとき。自転

もっとみる