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グラデーションセンターのメンバーを紹介いたします。

中川綾(センター長兼室長)
 昨年度は、磐梯町の町政アドバイザーとして関わっていましたが、今年度から磐梯町の地域活性起業人として、磐梯町の0才から15才の教育を考える「教育再デザインセンター」にがっつり関わらせていただくことになりました。
 「再デザイン」と言われると、「今までのものを否定するのか?」という気持ちを持たれる方も多く、それでは本来の趣旨が伝わりづらいだろう、ということで、センターの通称名を「グラデーションセンター」とさせていただきました。
 ひとはみな違うと同時に、繋がっている部分もある。
 肌の色も、言葉も、性別も、何かで区切ることなどできず「グラデーション」になっている。
 だからこそ私たちは、他者との違いを知り、互いを大切にしながら共に生きていくことができる。
 そういう世界をつくっていきたいと本気で願って、このような名前をつけさせていただきましたので、気軽に使っていただけると嬉しいです。
 私は、元中高の保健体育教員ですが、教員を辞めてからはすでに15年以上経っており、株式会社アソビジという会社を運営して16年目になりました。
大学時代から、「公教育はもっと選択できるとよいなぁ」と考えており、その実現のために、公立学校にPBL(プロジェクト学習)のプログラムを提供したり、オルタナティブ教育の1つでもあるイエナプラン教育の一条校を私立で設立したり、ということもしてきましたが、今回磐梯町で、公教育の選択肢を増やしていくというプロジェクトに関わっていけることになり、とても嬉しく思っています。
 また、2011年の東日本大震災後は、宮城県石巻市の全小中学校のサポートや子どもたちの放課後のサポートを10年続けました。福島県のことも気になりながらもあまり関わることができていなかったので、今回磐梯町と繋がれたこともご縁のように感じています。
 磐梯町が今まで大事にしてきた教育と、これからの未来を見据えた時に必要となる教育を融合していけるよう、がんばりたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

本川良(地域プロジェクトマネージャー、学校教育アドバイザー)
 縁あって、今年度からここ磐梯町でお世話になります。よろしくお願いいたします。
 この3月までは、石巻市の小学校で教員をしていました。もともとは東京都の生まれですが、
「自然豊かな場所で教員をしたい」
という漠然とした思いをもって、宮城県に赴任しました。初めての赴任先は、牡鹿半島の谷川小学校という漁村地域の小さな学校でした。そこで、子どもたちや保護者の方々にお世話になりながら、幸せな教員のスタートを切ることができ、本当に感謝しかありません。
 その後も、女川地区、雄勝地区、と漁村地域を中心に赴任し、同じように子どもたちや保護者、地域の方々からたくさん学ばせていただきました。
 東北各地を襲った東日本大震災時には、たまたま内陸の学校での勤務でしたので大きな被災は免れましたが、多くの被災校の子どもたちを受け入れることとなりました。そこで学んだことは、「子どもたちが毎日、楽しく笑顔で学校に通えることが、保護者を始め地域の大人たちを元気にする」ということです。
 いわゆる一斉型の授業から、学習を通して子どもたちがたくさんコミュニケーションを図れる、ワークショップ型の授業に軸足を移したのもこのころです。課題を相談しながら解決する、お互いの強みを活かしながら「まだ分からないなあ?」を一緒に楽しめることが、子どもたちの学びや癒やし、活力に必要だと感じたからです。毎日の学習の中で、お互いに助けること、そして助けてもらうことがあたりまえに行われることは、「必要とされる自分」「大切にされている自分」を常に感じることができることにつながります。
「わかないから教えて!」
「ありがとう!」
「手伝う?」
 そんなやりとりが、毎日行われることは、子どもたちの関係性広げ深めることにつながっていくことを、毎日の子どもたちの様子を見ていて感じることができました。 
 できる・できない、上手・下手。学校生活がそういうジャッジの場になってしまっては残念です。ただ、そこに豊かな対話、双方向のコミュニケーションと良好な関係性がきちんとあれば、それもまた切磋琢磨し合うきっかけになります。子どもたちの未来はまだまだこれから。得意なことや苦手なこと、いろいろあってOK。それは誰しも同じことです。
 磐梯町では、主に学校運営協議会や地域学校協働活動の担当をしながら、学校の先生方がより働きやすくなるためのお手伝いができるといいな、と思っています。そして、子どもたちが、「町のすてきな大人たち」とたくさん出会える機会をみなさんと一緒につくれたら、と思います。
 子ども、保護者、地域の方々。誰にとっても「楽しい学校」を「子どもと大人でつくる」プロセス「未来の磐梯町」につながっていくと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

坂本通治(主査)
 こんにちは。サウナが好きな30代男性です。
 磐梯町職員として情報係と税務係を経験してきましたが、令和4年4月にひょんなことから文部科学省へ長期研修をすることとなりました。
 学校現場の実情もわからないまま、教育政策の中枢に放り込まれて1年半が過ぎ、磐梯町に戻ってきたのは令和5年10月のことです。
 文部科学省では、小学6年生と中学3年生を対象とした「全国学力・学習状況調査」の事務運営や、文部科学省が開発するMEXCBT(メクビット)を使ったCBT(オンラインテスト)の推進、GIGA端末(1人1台端末)を使った児童生徒のデータ利活用に関する調査研究など、様々なことに関わらせていただきました。
 同様に研修生として地方から派遣されている方はたくさんいて、特に群馬県や宮城県白石市といった親近感がある県・市職員さんと一緒に過ごせたのはとても心強く、私の人生にとっても大きな財産となりました。
 一方で、地方の教育現場の雰囲気とは若干乖離しているような政策も見受けられ、財源もマンパワーも無い小規模自治体がこのような話に首を突っ込むことができるのだろうか…と思ってしまったのも事実です。
 教育の可能性は無限大ですが、それに費やせる資産は無尽蔵ではありません。
 磐梯町の子どもたちや先生方にとって本当に必要なことを吟味して、少しでも皆様にフィードバックできる施策を行っていきたいと考えています。
 そのためには、良いことも悪いことも結果だけでなく過程も含めて皆様と共有し、皆様と共に歩みを進めることが大事だと思った次第です。
 これから何卒宜しくお願いいたします。