矛盾 ー 創作詩19

私達は矛盾している

「好きだけど好きじゃない」
「嫌いじゃないけど好きでもない」

つまり 結局 どっちなのだ
好きなのか嫌いなのか
はっきりさせてくれないか

「どちらでもあり どちらでもない」

はっきりしてない というのが
ある意味正解だったりするこの世界で
私達はいったい何者なのか

「私も貴方も人間だけれど
同じ人間ではないの」

私は耳を疑った
何を言っているか理解できない
なら私は誰?貴方は誰?
いったい私達はなんなのだ

「私達は私達よ」

私達は矛盾している

私達は私達、
嘘のような真実であり間違い

私は思った
そうか、そういうものなのか?

「私」という言葉を私に使うから
私は「私」になるだけであって
私は「私」じゃないのだと

はじめから、私はここにいて
「私」という文字一つで
私という存在は表現できないのだ

そして私は「私」という文字一つで
私という存在を認識できる
私は「私」であると言えるし
私は「私」でないとも言える
私とはそういう存在なのだと

だから私達は矛盾している
だから私達は
矛盾であふれてる世界の中で
生きられないし生きていける

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