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第4稿:高校時代③浪人

どうも鹿です。

気づけばもう大晦日ですね。

大学院に入院してから様々なことがありましたが、あっという間でした。

年々時間が圧縮されて感じますね。

時間といえば最近量子力学の本(一般向け)を何冊か読んで「物理学ってやっぱりロマンあるなあ」思ったので、今度書評&解説したいと思います。

それまでにもっと勉強しなきゃな・・・。

話が逸れました、前回の続きです。


浪人の始まり

さて、そんなこんなで浪人してしまったわけですが、はじめ私はそこまで不安に感じていませんでした。

というのも、数学以外の科目は伸びる気配を見せていましたし、私の学校では浪人は珍しくなかったからです(HRクラスの約半数は浪人していた気がします)。

友人の多くはお茶の水にある某大手予備校に通っていましたが、私は医学部志望だったので、市ヶ谷にある某大手予備校に通うことにしました。

ただ生物だけは前回から登場している先生(仮にM先生としましょう)にお世話になることにしました。

そうして新生活準備もひと段落し、心機一転頑張ろうと思った矢先、再び事件が起こるのです。


医学部専門予備校

医学部を目指したい浪人生の多くは医学部専門予備校に通うと思います。

大手予備校の医学部専門校舎であったり、医学部専門予備校であったり。

例に漏れず私も大手予備校の医学部専門校舎に通うことにしました。

通い始めてから数日後、ある違和感を覚え始めます。

そして数週間後と時間が経つにつれその違和感は次第に大きくなってゆき、2ヶ月経った頃、私は鹿ではなく、迷える子羊になっていました。

それは何故か。

一番の要因は周囲とのギャップです。

医学部専門予備校に在籍する生徒のほぼ全員が医学部を志望していますが、それは私とて同じです。

決定的に違ったのは「医学部を目指している理由」でした。

前回お話しした通り、私は第一に学問としての医学に興味があったのであって、医者になりたいというのは二の次でした。

しかし多くの生徒は

・医者になって人を救いたい

・親が医者だから、親に言われて

・医学部は頭がいいから、自分もそこに行きたい

という理由で医学部を目指していました。

もちろん、一番上の「医者になって人を救いたい」という理由は、志が高く献身的であり、是非とも医者になってほしいと心から思える素晴らしい理由です。

全員が全員そうであったならば、私も違和感を覚えることはなかったでしょう。

現実はそうではなく、自分の実力を誇示する手段が医学部合格だと言わんばかりの人が多かったのです。

そんな人たちのどっちの成績の方がいい悪いのような会話を聞いていたり、如何にして医学部の受験問題を解くかを熱弁する講師の話を聞いたりするうちに、私は「なぜ医学部を目指しているのだろう」「本当に医学部に行きたいのだろうか」と考えるようになりました。

そしてそう考えてしまうと、受験勉強が急に空虚なものに感じられるようになりました。


国立国会図書館との出会い

そんなある日、講義に身が入らず午後の授業を抜け出して、行くあてもなくふらふらと彷徨っていると、国会議事堂が見えてきました。

「小学生のときに社会科見学で来たことあったかなあ」などと遠い過去に思いを馳せていると、国会議事堂の前に見たこともない建物が建っていました。

目に入ってきたのは「国立国会図書館ーNational Diet Library」の文字。

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そして外観の圧倒的なカッコよさ。

厳かで、神聖で、、、語ると長くなるのでこの話はまた今度にしましょう。

とにかく、そこで私はあらゆる知識の一端に触れたような気がして、気づけば「もっと勉強したい」、「この場所に通いたい」、「ここにある本全てを読みたい、理解したい」と思うようになりました。

このときから、本、そして勉強が一層好きになり、今の私へと繋がっていきます。

そして大事な出来事がもう一つ。


家の周りの風景

今まで小中高と家からそう遠くない距離(中高は自転車で15分くらい)の学校に通っていたので、いわゆる都会、東京を感じる場所に行った経験があまりありませんでした。

予備校に通ってみて初めて、朝の通勤電車、大都会東京を知ったのです。

ある日の帰り道、なんとなく最寄から一つ離れた駅で電車を降り、川沿いを歩いて帰っていると、それまでは当たり前だった風景が全く違って見えたのです。

そこで気づいたのは、「家の周りの風景、自然はなんて綺麗なのだろう」ということです。

完全な田園風景でもなければ、都会でもない、言ってしまえば中途半端な街ですが、私にとっては自然と人工物がちょうど良いバランスで調和していました。

そしてそのとき、自分の中でやりたいことが見えた気がしました。


生物学が学べる大学へ

自分の思いや体験したことをお世話になっている高校のM先生に話すと、

「鹿らしいね。大学で生物学、楽しいと思うよ。」

M先生も大学で生物学を専攻していたため、色々とアドバイスをくれました。

そして私が4年間を過ごすことになった某大学をオススメされました。

もちろん第一志望は医学で、でも第二志望は生物学となりました。


再びの受験

いよいよ受験本番、できる限りのことはしてきました。

しかしセンター試験で惨敗。

国公立医学部志望であれば最低でも85%は欲しいところを、80%しか取れませんでした。

そして私立大。

私立中堅の某大学に3度目(現役時前期後期、浪人の前期)の正直で挑むも、二次試験で補欠落ち。

もしも神様がいるとするならば(いた方が面白いので、いて欲しいものです)、「君は医学部よりも他に行った方がいいよ」と言われている気がしました。

最後の希望が第二志望だった生物学が学べる某大学です。

そして無事合格。

春から4年間をその大学で過ごすことになるのでした(受験当日の小話は番外編として次回にでも書きます)。


早足で駆け抜けましたが、高校編、浪人編は以上になります。

次回は、所々に小話を挟みつつ、これまでの話の中で伝えたかったことを総括したいと思います。

なんとか年内に書き終われて良かった、、、

今回はこの辺で筆を置きたいと思います。

それではっ(大好きな某作家さんの後書きの結びの言葉より)



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