見出し画像

シャドールデッキの初動率

事故が多いので計算しておこうと思い立ち、つらつらと書き連ねます。メモっぽく読みにくい部分があるかもしれませんがご了承ください。シャドール自体は初心者の部類なので何かお気づきの点があればコメントいただければ幸いです。

概要

シャドールは3枚初動のデッキであり、A:融合魔法、B:シャドール融合素材、C:光属性素材(が望ましい)、の全てが初手に揃って初めて動くことができます。導入で初動を安定させるカードの紹介をしつつ、初動率を純、召喚、烙印の3つの型に分けて計算し、各要素の最適枚数を考えました。傾向としてはそれぞれ以下のようになります。

純シャドール
マスマティシャンからシャドールにアクセスできるため、融合魔法の枚数をいかに盛れるかの勝負。融合の枚数には限度があるため、デッキ枚数は薄いほど事故率が下がるが、50枚前後で90%の初動率を確保できる。

召喚シャドール
召喚ギミックから手札で融合できる召喚魔術にアクセスできるため、手札にシャドールを素引きするのが強く、シャドールの割合が高くなりやすい。したがってデッキ枚数はやや厚めで問題なく、手札抹殺や断殺を強く使うことができる。光誘発の価値が他よりちょびっとだけ高い。

烙印シャドール
烙印融合の一枚初動にかなり確率が寄るため、デッキが薄いほど初動率は良くなる。ただし、厚めでも高い初動率が確保できるため、安定感を損ねない程度に魔法使いシャドールを盛り込むのが良い。墓穴の指名者の優先度が他より高い。

導入

A:融合魔法、B:シャドール融合素材、C:光属性素材の3種類を要求されるシャドールにおいて、これらの要素が全て独立していた場合、60枚デッキなら最大でもそれぞれ20枚ずつ、各要素が手札に少なくとも1枚以上ある確率は88%で、それぞれの要素について12%で手札に来ないという事態が起こります。全てが事故なく揃う確率はさらに下がり、(0.88)^3で68.1%です。
事故率を下げるためには、一枚初動や、A/Bなど2つ分の役割を持つ2枚初動、各要素を必要に応じて選べるマルチロールなカードを複数積むことが求められます。そういったカードを紹介していきます。

2つ以上の役割を選択できるカード

・炎舞-「天璣」
獣戦士族サーチ。サーチ先を2通り選択でき、月光黒羊は融合魔法をサーチすることができ、ライトロード・ビースト ウォルフは光属性素材となる。

・緊急テレポート
サイフレームギアγを出して光素材を提供する、幽鬼うさぎを出して光素材を提供(妨害)する、ウェンディを出してシャドール素材を提供する、融合魔法がない場合にもリンクネフィリムのリンク素材を提供して初動となる。

・おろかな埋葬
シャドール素材、あるいはライトロード・ビースト ウォルフやEMトリッククラウン、エルドリッチを墓地に送ってフィールドに光素材を供給するかを選択できる。

・簡易融合
ミドラーシュを特殊召喚してシャドール素材を供給するか、沼地のドロゴンを特殊召喚して任意の属性素材を供給するかを選択できます。ミレニアムアイズサクリファイスを特殊召喚して相手の妨害をケアすることもできる(残念ながらそれほどEXの枠は取れませんし、ミドラーシュもったいないので使わないと思いますが)。

・各種シャドール
下級の魔法使い族モンスターなので、召喚権を使ってアルテミスに変換して光属性素材を供給する選択肢があります。

2つ以上の役割を併せ持つカード

・結晶の大賢者サンドリヨン
召喚権を使って聖なる法典をサーチし、融合魔法と盤面に光属性素材を同時に供給。

・マスマティシャン
召喚権を使ってシャドールモンスターを墓地に落として手札や盤面にシャドールモンスターを供給しつつ、同時にアルテミスに変換して光属性素材を供給。

・レスキューキャット
召喚権を使ってライトロードハンターライコウを2枚リクルートし、リンクネフィリムをリンク召喚して実質、融合魔法とシャドールモンスターの2つの役割を持ちます。

1枚初動

・天底の使徒
アプカローネを墓地に送ってエクレシアをサーチしつつ、ルークをサーチして適当な融合素材を墓地に落として初動となる。

・ゲールドグラ
召喚権を使ってアプカローネを墓地に送り、ルークをサーチして適当な融合素材を墓地に落とす。天底と違って、ルークのサーチをエルシャとかに変えつつこのターンに融合召喚できるのが強み。

安定感を上げるカード

・隣の芝刈り
説明不要の強カード

・手札抹殺
手札のシャドールを一気に墓地に送りつつ、必要な融合魔法などを引き込むシャドールの割合が高いほど強い。

・金満で謙虚な壺
最強だがEXの消費が激しいデッキなので3飛ばしが基本。

・手札断殺
手札抹殺の2枚版。単純に使えばアド損した上で相手の手札が強くなるだけなので弱い。

1:純シャドール

マスマティシャンなどの枠によって初動にシャドールを確保できる確率を高めにキープできる。また、マギストスメイデンアルテミスを採用しているため、召喚権から光属性を確保しやすい。融合魔法が少なく、不足しやすい。
まず、最初に組んだ構築は以下。

各種カード

①融合カード(13) 71.9% 欠損率28.1%
炎舞-「天璣」(2)→月光黒羊(2)→融合(3)
影依融合(3)
神の写し身との接触(3)
(影依の偽典(2)→マスマティシャンや愚かな埋葬で墓地を肥やせる場合のみ融合初動となる)

②シャドールモンスター(20) 88.0% 欠損率12.0%
ヘッジホッグ(3)/ウェンディ(3)/リザード(3)/ドラゴン(2)/エリアル(2)/ビースト(1)
マスマティシャン(3)→ドラゴン/ヘッジを墓地に送る
おろかな埋葬(1)→ドラゴン/ヘッジを墓地に送る
緊急テレポート(2)→ウェンディ

③光素材(20) 88.0% 欠損率12.0%

サイフレームギアγ(2)/ドライバー(1)/うさぎ(3)/妖精伝説シラユキ(1)/原子生命体ニビル(3)/エキセントリックデーモン(2)
炎舞-「天璣」(2)→ライトロード・ビースト ウォルフ(1)
マスマティシャン(3)
緊急テレポート(2)→うさぎ/γ

④その他(3) 23.3%

隣の芝刈り(2)→一枚初動としてカウント
手札抹殺(1)→一枚初動としてカウント
(緊急テレポート(2)→シャドール2体でリンクネフィリムを作り初動となる)

初動率

シミュレーターで計算した結果の初動率は 75.04%。光シャドールは、通常召喚してアルテミスに変換できるシャドールモンスター。

このうち、芝刈りと手札抹殺を1枚減らすと3.6%減少、緊急テレポートを1枚減らすと2.8%減少、マスマティシャンは1.8%、炎舞は2.3%、おろかな埋葬は1.8%、融合魔法(月光黒羊)は1.9%、光シャドールモンスターは1.5%、エリアルは1.5%、ウェンディは1.4%、ビーストは1.4%、光素材は0.5%でした。

光素材を少し抜いても他の要素を増やした方が良く、特に融合魔法の比重を重くしたい、また、おろかな埋葬とシャドールモンスターの価値はそこまで変わらないことがわかった。

これをもとに改善していく。まず、確率外の要素として
(増殖するG 3)
シャドール罠 4〜5
(墓穴の指名者 2)
(円融魔術 1)

シャドール罠は4枚は必須。
墓穴の指名者の初動への寄与については以下の記事に。

金満で謙虚な壺を入れると2.5%改善され、これは緊急テレポート以上の安定感向上を図れるため必須と考える。
増やせない要素として、芝刈り手札抹殺、緊急テレポート、マスマティシャン、おろかな埋葬、炎舞-「天璣」に加えて金満で謙虚な壺の12枚を一旦汎用枠として確定する。

残りの44枚の配分を考える。

上の4つのグラフを見ると、次に増やせる要素として最も比重が高いのが融合魔法であることがわかる。

金満で謙虚な壺などの必須カードは16枚、光素材として必須のシラユキ・ビースト・サイフレーム一式で5枚必要なので、光素材を5枚の前提で最適化する。
シャドールの枚数は8体/6体で、一体当たりの初動率増加がそれぞれ1.3前後で適切な枚数となっている。初動率増加の水準が等しいところまで他の枚数を調整すると、融合魔法は今より3枚多い14枚となる。融合魔法は12枚を超えると別のギミックが必要になるため、融合12/シャドール14/光素材5/必須16のデッキ枚数47から最適化する。芝刈りが腐らないように変動が小さい場合はデッキ枚数を多めに保つ。

最適化

最適化した純シャドールデッキは以下の50枚。
内訳は、光シャドール10/その他シャドール7/光素材5/融合魔法13とその他の50枚で、初動率は89.96%。もちろん枚数を減らしたことで芝刈りの期待値が下がる点や手札抹殺が初動と確定できるかなど気になる点はあるが、芝刈り手札抹殺を初動にカウントしなくても81.32%と高い初動率を確保できている。ここから円融魔術や増殖するG、ニビルでカスタマイズすれば良いだろう。最適化したデッキはあくまで事故率を下げたデッキであり、一番強い構築ではないことに注意してほしい。

2:召喚シャドール

召喚獣ギミックを搭載したシャドールは、暴走魔法陣による後攻の突破力の高さやアレイスターによる一枚初動の安定感が売りである。ただし、今回はメルカバー単騎を初動とカウントせず、しっかりシャドール側のギミックが回ることを前提に考える。召喚魔術は融合魔法ではあるが、召喚獣融合体以外を出す場合は手札から素材を捻出する必要がある点に注意。したがって光素材の比重が純型よりも高くなることが想定される。
まず最初に用意した構築は以下。

初動率

初めに提示したデッキの初動率は、76.74%

緊急テレポートとリンクネフィリムを入れると5.1%程度初動率が向上するためこれを入れ、81.83%となる。この時、各カードを一枚ずつ抜いて確率への寄与を見てみる。
このうち、芝刈りを1枚減らすと3.1%減少、炎舞は1.8%、おろかな埋葬は2.0%、融合魔法(月光黒羊)は1.4%、光シャドールモンスターは1.7%、エリアルは1.8%、ウェンディは1.8%、ビーストは1.8%、ゲニウスは1.9%、光素材は0.6%、アレイスターは1.4%、召喚魔術は1.1%でした。マスマティシャンがいないこと、召喚魔術が手札融合であることの2点から、シャドールの比重が重くなっている。光素材の比重は純型の時と同様にあまり重要ではなかった。

金満で謙虚な壺・炎舞などの汎用カードは8枚、シャドール罠4枚、光素材として必須のシラユキ・ビースト・サイフレーム一式で5枚の必須カード17を前提に考える。
初動率増加の水準1.25前後で枚数を調整すると、光シャドールは2枚増やして11、その他シャドールは2枚増やして10、融合魔法は今と同じ10枚、アレイスター5枚となる。融合10/シャドール21/アレイスター5/召喚魔術1/必須17のデッキ枚数54から最適化する。

最適化

最適化した召喚シャドールデッキは上の55枚。
内訳は、光シャドール10/その他シャドール10/光素材5/融合魔法11/召喚ギミック7とその他で、初動率は89.99%。シャドールモンスターがかなり多めなので、手札抹殺や手札断殺を入れても安定感が上がりそうなので、手札抹殺1、断殺1と増殖するGや円融魔術、ニビルでデッキを60に近づけても問題なさそうである。ゲニウス2体の部分はエリアルを3にしても確率的には問題ない。

3:烙印シャドール

烙印融合を搭載した烙印シャドールは、烙印融合からの一枚初動の安定感が売りである。
まず最初に用意した構築は以下。

初動率

悲劇とアルベルを入れない場合愚かな埋葬が初動にならない。烙印型はどこまで烙印ギミックに寄せるかが難しく、かくいう私もあまり使い慣れていないためあまり深くは触れずに初動だけ考える。

烙印融合 3
隣の芝刈り 2
(手札抹殺 1)
(アルベル 0)
(おろかな埋葬 0)

まず、悲劇とアルベルがいない上の構築の初動率は80.43%

悲劇とアルベルを入れるとおろかな埋葬とアルベルが一枚初動になり、初動率が大幅に改善されるためこれを入れる。

金満で謙虚な壺はこの時1.6%初動率を改善するが、これは前の2つと比べるとそこまで大きな変動ではないため一旦保留する。

芝刈りを1枚減らすと2.1%減少、緊急テレポートは1.7%、炎舞は1.4%、おろかな埋葬は2.1%、融合魔法(月光黒羊)は1.1%、光シャドールモンスターは1.0%、エリアルは0.9%、ウェンディは0.9%、ビーストは0.9%、光素材は0.4%でした。光素材の比重は他の型以上に初動率に関与せず、他の各素材の占める比重もかなり控えめである。相対的に金満の確率は高く、金満を入れた確率で計算する。

光素材は最低限の枚数にして初動率を確保するため割愛。悲劇やアルバスの烙印と合わせて初動にならない闇属性以外のシャドールの比重が極めて低い(※その他にビーストも含まれている点は注意)。
金満で謙虚な壺・炎舞などの汎用カードは9枚、シャドール罠4枚、光素材として必須のシラユキ・ビースト・サイフレーム一式で5枚、デスピア/烙印関連のカード8枚の必須カード26を前提に考える。
初動率増加の一枚あたりのウェイトを1%前後で調整すると、光シャドールは2枚減らして6、その他シャドールは2枚減らして4(ビーストがギミック上必須)、融合魔法は1枚減らして10枚となる。ここで、闇で融合素材になれる月光黒羊は融合魔法より確率的に重要である点に留意する(あくまで確率上の話である)。シャドールが少ないため手札抹殺を入れる意味は薄いと判断して抜く。また、うららで止まる一枚初動が多いため墓穴の指名者を2枚採用する。これにより、融合10/シャドール10/必須27のデッキ枚数47から最適化する。

最適化の結果、芝刈りが機能しなくなる枚数までシャドールと融合魔法が減ってしまうため(烙印融合を引き込むため)、最低限芝刈りが機能すると考えられる50枚を最低枚数として最適化する。

金満で謙虚な壺は、特にEXリソースのきつい烙印者ドールにとって重荷であり、確率的にも最終的に0.6%程度しか寄与しなくなったため抜いた。ウェンディ・エリアルは全て魔法使いシャドールに変えたほうが確率的には良くなるが、ウェンディは少なくとも2枚、エリアルは少なくとも1枚欲しかったためこれを下限とした。最適化した構築は以下。初動率は脅威の94.93%。烙印開幕はアルベルの3、4枚目として投入した。

55枚までは初動率がかなり安定していたので、少しデスピア関連のカードと増殖するGを入れて以下の構築となった。初動率は91.46%。

終わりに

冒頭の繰り返しになりますがまとめると以下のようになりました。

純シャドール
マスマティシャンからシャドールにアクセスできるため、融合魔法の枚数をいかに盛れるかの勝負。融合の枚数には限度があるため、デッキ枚数は薄いほど事故率が下がるが、50枚前後で90%の初動率を確保できる。

召喚シャドール
召喚ギミックから手札で融合できる召喚魔術にアクセスできるため、手札にシャドールを素引きするのが強く、シャドールの割合が高くなりやすい。したがってデッキ枚数はやや厚めで問題なく、手札抹殺や断殺を強く使うことができる。光誘発の価値が他よりちょびっとだけ高い。

烙印シャドール
烙印融合の一枚初動にかなり確率が寄るため、デッキが薄いほど初動率は良くなる。ただし、厚めでも高い初動率が確保できるため、安定感を損ねない程度に魔法使いシャドールや烙印/デスピアのギミック/誘発を盛り込むのが良い。墓穴の指名者の優先度が他より高い。

今回の構築はあくまで初動率の向上を基に考えているので、シャドールの構築を作る際の参考にしていただければ幸いです。最後に、noteのフォローといいね大変励みになっております!ぜひ今後ともご贔屓に。twitterの方も是非よしなに。それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?