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127日目 ブルーサーマル

2022年 3月 10日 (木)

●池袋に行った。映画を見に。
人と遊びに行くときは交通手段で悩みがちだ。
今日も、時間はかかるが料金はそこまでかからないものと、料金はかかるが時間がかからないものの二つの選択肢で悩まされた。
これが自分だけでのお出かけなら迷わず前者を選ぶのだが、なんせ今日は人と行動する日だ、最大限相手の言い分を尊重せねばならない。
ただこういう時って自分の感情は勘定に入れないで物事を進めてしまうけど、相手も同じ心持ちだったら何も決められない二人が誕生するだけなんだよな。
「自分がしたいことはどうでもいいから相手がやりたいと思う方をさせてあげよう」を互いに思っていたら、いつまでも答えが出ない。
なので今その状況に陥ってるのかも、と思ったら、事を前に進めるために自分の意見を出すように最近している。できてるかわからないけど。
相手のやりたいことをさせてあげようって、自分から意見を出すことを放棄しているのと同義なんだよな。それを相手のためを思って~と言い訳出来てしまうからまたタチが悪い。
自分がその場で、なんだコイツ勝手に決めやがって、と思われることを避けて、相手の時間を消費しているだけのとても嫌な逃げだと思う。
結局時間のかかる方で池袋に向かった。

●池袋に着いた。
ガストでチキン南蛮を食べた。ライス大盛が無料だったのでそれを選んだが、チキン南蛮のあまりのおいしさにペース配分を狂わされ、チキン南蛮を食べ終わる頃にはまだ並盛くらいはあるだろうかと思われる量の米が残ってしまった。
ドリンクバーにカフェラテがあったので飲んでみた。美味しい。
こうやって口にできるものが増えていくのはとてもいいことだ。
ソシャゲとかで今まで霧に隠されていた新ステージに挑戦できるようになった時の感じがある。
最近解放されたのはキムチステージにコーヒーステージにマッシュルームステージ。

●ブルーサーマル見ました。

※ネタバレになるかもしれないから嫌な人はこっから下は読まないでください。言ったからね!





全体的な感想は尻すぼみ。
序盤は本当に面白かった。航空部の楽しさとか厳しさがテンポよく描かれていて、見ているだけで主人公と同じワクワク感を味わえた。
主人公が最初に空を飛んだシーンで、バーッと視界が開けて空がめちゃめちゃ大きく見られるシーンは最高だった。あれを劇場の大きいスクリーンで見られたのは本当に良かった。
あと主人公がドライバーを落としちゃったところとかもよかったな。日常的に空を飛ぶからこそ、素人から見ればやりすぎだと感じるくらい安全を追求している所がよかった。ただ空を飛んで楽しい~だけで終わらせないのが本当に良い。
ただ、それだけ前半がよかったのもあって、キャラ描写と後半のストーリーの残念さが本当に惜しかったと思う。
キャラ描写から言うと、まずモブキャラなのかサブキャラなのかはっきりしない人が多かった印象。
原作5巻分を103分に詰め込むために、もう少しキャラの取捨選択をしてもよかったのかなぁと思った。
CV村瀬さんのカメラ持った男の子のキャラとか、眼鏡かけた女の子のキャラとかは、そこまで目立たせる意味あったかなぁと思ってしまった。
あと主人公の姉も、山場とか見せ場を作ろうとしてたのは分かるんだけど、そのための努力があんまりされてないなと思った。
これを見せたい!を先においてシーンを作っちゃってるので、見ている分にはいいシーンだなーとなるんだけど、そこにたどり着くまでの過程をもっと大切にしてほしかった。

後半のストーリーについては言いたいことだらけだ。
まず突飛。
原作を全部詰め込もうとして駆け足になりすぎてた。
あと最後の大会のシーンだけど、いまいちグライダーの大会のルールやグライダー周りの用語が把握しきれないまま大会が進んでいくので、誰かのセリフで「あ、今そういう状況なんだ」と理解することがかなり多かった。
映像でもう少し見せて欲しかったなぁとは思ったけど、調べてみるとグライダーの大会って、搭乗者本人も今自分がどういう状況にいるのかよくわからないことが多いらしい。それを聞いちゃうと、限られている時間の中でそこまで表現するのは難しいだろうなぁとも思った。

あとはキャラの行方が定まらなかったのも気になった。
いろんな形でキャラがストーリーから退場していくんだけど、ああもうこのキャラはこの先話に関わってくることはないのか……と少し落ち込んでいたら次のシーンでは何もなかったかのような顔をしてそのキャラが普通にいる、みたいなことが何度かあった。またそのキャラが見られるのは嬉しいけど、じゃあさっきのあの展開は何だったんだよ、となるのでやめていただきたい。

あとこれは勘違いかもしれないが、後半になって急に主人公の心情が分かりづらくなった気がする。
技術は上がってるんだろうけど、それでもどうしても違和感が拭えないほどには主人公が急に遠くに行ってしまう感じがある。

最近のヒロアカで、デク君の能力があまりに強くなりすぎちゃって敵を倒すことに傾倒しすぎて暴走する、みたいな展開があった。
あれって、それまで読者が話を読み進めていくにつれて、それと同じペースでデク君が成長していくのを楽しんでいたのを、それまで読者と近い距離にいたデク君が突然暴走して読者から遠ざけられたことで感じるショック、みたいなのが読んでいて面白かったんだけど、それと似た感覚をブルーサーマルで感じた。
もちろん現実世界が舞台のアニメなので、主人公が暴走してビルに突っ込むみたいな展開ではないのだが、それまで親しみを持っていた主人公が、ただのグライダーに乗るのが上手い女の子のキャラに変わってしまったように感じたのだ。
ヒロアカのは作者が意図してやってるんだろうなぁという感じがあるのに、ブルーサーマルのそれは後半部分の失速につながっているようにしか感じられなかったのはなんでだろうか。

色々残念なところはあったが、序盤部分の面白さは相当だったので全体で見ても面白かったな、で終われる作品だった。
主人公の声をやっていたのが堀田真由さんという女優さんらしかったが、声の演技がとても上手だった。違和感がない、のレベルを超えて、つるたまにはこの声だな、とまで思わせてくれた。素晴らしい。
言い忘れてたけど背景映像は文句なしで素晴らしかった。空から見下ろした街の様子とか、めっちゃ良い。
最近のアニメ映画は美麗な背景があって当たり前みたいなところがあるから大変だよなぁと思う。当たり前で済ませてはいけないくらい綺麗な映像だった。

原作が気になりすぎたので帰りにアニメイトによって原作一巻を購入した。
ただ打切りエンドらしいので少し残念だが、アニメ映画化までされているので続きが描かれないかなぁと少し期待している。がんばってくれ。



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