捨てられない母

今日、母は、実家の妹のだった部屋を片付けていたらしい。したら、私の物が出て来たらしい。

母「万年筆の先みたいな、色々な形のものが沢山あるんだけど~。」

私「あ、ペン先ね。それ、いらない!私が絵を描けなくなったから、使えないから、全部捨てて!(右手が不自由になったのでペン入れはできない。)」

母「そう?誰か他に使う人は…」

私「いない、って!35年前のペン先なんて錆びてるから!それに、今の人はペン入れなんてしないから!」

母「じゃ、プラスチックの…」

私「ペン軸!いらない!悪いけど捨てて!」

母「コンパスみたいなものがあるんだけど~。」

私「烏口!使えないから!今時使う人もいないから!」

母「それじゃ万年筆は?」

私「だからね、私右手がダメになったからね、万年筆では書けないからね?いらないから!」

母「インク瓶があるわよ?」<私はカラー原稿の時セピアでペン入れしていた

私「ペンがね、使えないから、インクも使えないからね?手間だけど全部処分して!それじゃ油絵の道具もあるでしょ。描けないから!いらないから!」

母「他にも~、えーと、これは???」

私「絵の道具は、全部捨ててー。もう使えないんだからね?捨てるの大変だろうけど、お願い!」

お母さん、私の右手は15年前の事故で故障して、痙攣するんですよ。
絵は、ほとんど無理だから。
って、何度も「描けないから」って、言わせないでぇ(涙目

懐かしき我が友、丸ペンGペンよ、キミたちは、微妙な強弱で描くのにとてもよく仕事をしてくれた。でも、今は私はキミたちでは絵を描けないんだよ。

しかし、85歳の母は、モノを捨てるのが苦手だなぁ…。
実家に私が始末しに行かんといけんなぁ。

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