父よ

あなたが退院したら
家には戻れない
妻も娘も
あなたを支えられない
わかっていたこと

それなのにそのことが
胸をしめつけるのは
わたしのいのちが
もがくから おとうさん

おとうさん
おとうさん
わたしの半分があなたです
月曜日 父を求めて泣いた
こどものわたしが泣いている
おとうさんが家にいないと

あなたが少しでもしあわせに逝くには
どうすればいいのでしょうか
病院なんか行かず
いのちが枯れるにまかせたら
よかったのでしょうか

おとうさん
どの道を選んでも
後悔しか
おとうさん

あなたは
わたしのいのちのみなもと
ありがとう ごめんなさい
この世界を与えてくれた
わたしのおとうさん

2016/07/10作、転載

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