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死にたかったし。

リンク貼らないけど、hayakawa(早川書房)さんの記事の
『逆境に生きる子たち』の
逆境をバネに生きる「スーパーノーマル」ってのは、

渦中のこどもの救いには、ほとんどならんのよ。

少数の成功例がだから何だ。
俺には関係ない。

そう、俺は「苦登校」だった。
そんな言葉はなかったが。
登校途中の電車で視界がホワイトアウト、
駅のホームの階段下にうずくまってても、
声をかけてくる奴なんかいねぇ。
人間って冷たいな、と、思った。

教室が嫌だった。部活が嫌だった。何であんなに我慢していたのか。

それは、俺の親が結構な毒親で、
「引きこもる」って選択肢がなかったからだ。

電車で通う通学路を、わざとバスで行って遅刻したり、
「自習時間です」とウソついて図書室にいたり。

もちろん、カッターナイフを手頸に当てるくらいはしたさ。
高校生なんて、みんなそうなんだと思っていた。

高校二年のとき、同じ学年の知らない生徒が自殺した。
俺の高校では、よくあることらしい。
クラスメイトが、特に女子が泣いていたけど、

お前ら、その子が死ぬほどだったの気づかなかったくせに。
何泣いてるんだよ、自己満足か?

としか思えなかったので、

俺はアイツらに泣いてもらいたくない!

生き残ったのは、それがバネだな。

55歳になった今、
高校の名簿から、クラス名簿から、部活の名簿から、
俺は自分を抹消してもらった。
今になって、「そうじゃないと進めない自分」に気づいたからだ。

ともかく、俺は、苦登校でも高校を卒業し大学に進学し就職したので、
ニッポンの平均的レールは、はずれていない。
結局、病気で仕事を辞めることになったけど、
女は「専業主婦」って肩書があるので、
ひきこもり主婦だけど、目立たない。

俺は、自分を「無職」だと思っている。

ところで、あまり言いたくないが、
俺の息子が中学で苦登校、高校で不登校だ。
今、苦しんでいる。

高校でのいじめを告白したのは、高校を中退して数年後。
中学でのいじめを告白したのは、最近だ。

いじめた奴は、普通のレールに乗って普通に暮らし、
いじめられた方は、生きていけるか不安を抱えながら、
トラウマに苦しみながら、
死にそうな自分を止めながら。生きる。

これは、「夏の終わりの悩める10代に向けた投稿」だったな?
ぬるい!

ニッポンは、レールを外れりゃ、道がない。

それでも言うぞ、「生きろ!

いじめられていることなんて、誰にも言えないよな。
でも、お前、死んだら何もないから。
いじめた奴が罪に問われることもない。
クラスメイトは一日二日泣いたら、忘れるんだよ。

お前、この世界にまだ何も刻んでないだろ?!

俺は、55歳だが、まだ終わっちゃいない。
俺の息子だって、まだ終わっちゃいない。

今は、生きているだけでいい。
生きるために、何をやったっていいんだ。

俺の人生もお前の人生も、
最期の一息まで苦しいままかもしれない。
だがお前は、今、死んでいいほど生きてはいないんだ。


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