見出し画像

騙された夫、訪問販売編:50万円は取り返せるか?!

Aさん(70歳女性)が買い物から帰ると、
「何?!これ!」

業者が床下に一面除湿剤の大袋を敷き詰めて行ったあとでした。
Aさんの夫(74歳男性)は、訪問販売員が来た時に、
「無料です」
と、言われると

夫「あー、タダなら見ていけ」
と、家にあげてしまったり、あちこちを点検させてしまったりするのです。

その日も、床下の無料点検というので点検させて、
「床下の湿度が高いですね、カビますよ。」
と、除湿剤を売りつけられたのです。

Aさんは夫に尋ねました。
A「これは無料じゃないでしょ!いくらの契約なの?!」
夫「50万円」
A「そんなにするわけないでしょう!それに、先月『シロアリの点検』って業者に騙されて床下換気扇を50万円で付けたじゃないのアナタ!それなのに床下がカビるわけないでしょう?!」
夫「俺が判断して決めたことにケチをつけるのか!」
A「騙されてるのわからないって、アナタ、呆けたんじゃないの?!」
夫「俺はいいものだと納得して買ったんだ!」
A「いいえ、無駄です!今回こそは解約してもらいます!契約書を出して!」

Aさんはカンカンに怒って、契約書にクーリングオフの項目があることを確認し、業者に電話をしてクーリングオフを宣言しました。そして、除湿剤を早く回収するようにと交渉しました。

三日後に業者がやってきて除湿剤を全部回収しました。
Aさん夫婦は、クレジットカードを持たない主義です。契約は銀行引き落としでした。
一ヶ月経過して、口座から引き落としがないのを確認してAさんはやっと安堵しました。

ちなみに、Aさんの夫は呆けていません。
夫婦で痴呆の検査を受けましたが、全く問題はありませんでした。年相応の物忘れがある程度です。

ですが、Aさんの夫は退職金を「俺の金」と考えていて、まとまった金額が銀行にあるので気が大きくなり、安易にものを買う傾向があります。

Aさんは、退職金は万が一入院や老人ホームに入らなければならなくなった時のためのお金と考えていて、毎月の生活は年金でなるべくやりくりしています。

老人を狙った訪問販売に騙されたときは、積極的にクーリングオフ制度を使いましょう。
泣き寝入りしていたら、「この老人は騙されやすい」という情報が悪徳業者に知れ渡って、さらに騙されることになりかねませんよ。

次回「騙された夫、屋根点検業者編」に続く!のか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?