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政治家はのたれ死ね

あれは私が小学六年生で、男子五人と取っ組み合いの喧嘩をして負けて帰った時。
今は亡き父が私に
「俺に似ているから言っておかなければならん」
と口伝した言葉がある。

汝、政治を為すならば
家を持たず妻子を持たず財を持たず
老いては路傍にのたれ死ぬべし
その覚悟なくば
政治を志すことまかりならぬ

父の父親の弟、つまり大叔父の言葉だ。

大叔父は一時期、政治家的なことをやっていたらしい。
兄の息子である私の亡父、大叔父にとっては甥が正義感が強く信念は曲げないのを見て、
「お前だけに言うが」
と書き付けてくれたそうだ。

その叔父をモデルにしたショートショートを動画にしてもらったのがこれ。

実際の叔父は、政治活動を離れて家庭を持った。
それはもう色々あったらしいが私までは伝わっていない。

元々は自分の利益のためではなく始めたことでも
やっかまれ、痛くもない腹を探られ、それでも歯をくいしばって村のために頑張って動くのが政治の本質だと言う。

多分、防砂林を守り切ったところで力尽きたのだろう。

そして、自分に似た甥が同じ道に進みそうなので書き付けたんだと思う。

亡父も娘が政治の道に進むのを危惧したわけだ。
だが。

(人のためにやることで報われようと思うな)

この言葉の本質は行動の指針となっている。

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