KP清算日

こんばんは。まず、イキらないでほしいというところがあります。
最強寒波。
この字面は強いし、強くするために並べられた四文字、というきらいがある。四文字四天王の中でも三番目くらいに強そうだ。少しでも弱そうに見せるため、最強KPと記載しておこう。

僕はといえば、KPが溜まったので今日は思わず会社を休んだ。

KPとは言わずもがな「空回りポイント」のことである。あなたは一体いつまで寒波の話をしているつもりだろうか。

KPが溜まっているときは、視野が狭くなり、仕事を一人で抱え込んでしまう傾向がある。
そして「なんでも自分で処理しなきゃ」と思うがあまり、実力以上の守備範囲にまで手を出す。結果エラーを起こし、ほかの人のリカバーが発生する。おめでとう、1KPゲット。
そして申し訳ない気持ちになり、取り戻さなければと余計に視野が狭くなり、エラー。効率よくKPを獲得してしまうスパイラルに…

というのが、およそKPスタンプカードにKPが捺印されていくさまだ。
これが10ポイント溜まると何が起こるか。
なんと、KPは完全に消えることが難しくなり、幣バナナトリップの再起まで時間がかかるサービスを受けてしまうのだ。強制的に。
だから、今日の起床時点で溜まっていた6KPを清算することにした。
幸運にも溜まっていたDQPの消費と引き換えだ。そう、代休ポイントのことである。

まず午前は朝日を浴びながらBRAHMANのDVDを鑑賞。最強KPが日本に滞在しているので、部屋の中で朝日は窓越しに浴びている。

このDVDは、ハナレグミがBRAHMANをバックバンドに従え、名曲「おあいこ」を歌い上げるシーンが1曲目だ。
ここでもう泣いた。現場にもいたが、現場でも泣いた。明らかにハイライトだった。
BRAHMANの強固な演奏陣の中に、ハナレグミが一人で強く強く存在しているのがなんともグッとくる。

DVDを見終えて、少し空白時間を過ごし、高尾の癒し空間My Homeへ。

こんな日は好きな洋服を着るに限る。
ビッグサイズのシャツをざくっと羽織り、その上からビッグサイズの黒いモッズコートをざくっと羽織る。それでいて粗雑な雰囲気が出ないのは、ひとえに僕が持つ雰囲気のなせる業であろう。
さらに大好きなハイスタのキャップを被って、全身大好き発生装置となり、最強KPを切り裂きながらKPの清算の続きをやりにMy Homeへ向かった。
入店と同時に「良いキャップ被ってますね～」とバリスタ。来てよかった。それ以外の言葉がいるだろうか。

ケークサレとホットコーヒー。My Homeのコーヒーはレギュラーも限定も、酸味が口の中で踊り出すような味わいのものが多い。そういうこだわりって…本当に助かりますよね私のようなただコーヒーを飲む側にしか回れない者にとっては。ケークサレは具材が結構変わるそう。また食べなければ。

食後のビール。山梨・塩山の98BEERSからBelgian Bitter。これがもうめちゃくちゃに美味しくて、オレンジのような香りからのキレの良い苦味がありつつ、グレープフルーツ果汁のような後味がありまったく良い休日になった。

平日昼間のMy Homeは、終始ベビーカーが入れ替わるような客層だ。
僕はこの、「他の人もいることも含まれた自分だけの空間」で、本を読んだり、無になったりしながらKPを清算していった。

外に出ると、「3時半になったからそろそろ戻ろうか」という具合に時間の経過を体感できるのが良い。自分の意思で、その次を選んでいく感覚が得られる。
逆にこういう日にずっと家にいると、時間が惰性で流れてしまい、果たして何もしなさすぎて良かったのだろうか、と思うことが結果として疲れる。
そういったことを抜きにしてもMy Homeでのひとときは常に癒しと活力を与えてくれる。高尾でやってくれててありがとう。

家に着いて洗濯物を畳むころには、1KPまで減っていた。
この残りは、落ち着いて仕事に向き合える自分を確認したら消える分だろう。